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工務店グランプリ 金の盾に関して!



工務店グランプリ
金の盾に関して!

どうやったら取れるの?
評価基準は?
盾の種類は?

                                      
工務店グランプリに関して、ご質問を受けました。
工務店グランプリは、2013年から、毎年12月の第一木曜日に開催している、建築の祭典です。


「うちは技術力が高いですよ」

自画自賛するしかなかった、工務店の技術力を、第三者が徹底して審査。
あらゆるリスクを検証して、技術力を判断。
素晴らしいと判断した職人さんには「匠の盾」を、
文句の付け所が無い物件には、「トリプルAの盾」を、そして、コストバランスに優れた工務店には、「銀の盾」を、最後に、隣地配慮、技術力、超長期的配慮、コストバランス、が最も優れた工務店に、「金の盾」を贈らせていただいています。


まずトリプルA認定、そして匠の盾からご説明します。
家は、30年以上の長期ローンで購入する、人生で最も高額な商品と言われます。
だからこそ、ローンを、払い終えるまで、基本性能を維持してほしい!と願うのが一般的だと思います。

ところが、30年基本性能を維持させる事は、簡単ではありません。
特に、気密性能を極限まで高める最近の家は、結露リスクを伴い、早ければ5〜6年でボロボロに朽ちる事もあります。
それを防ぐための、様々な工夫!

例えばこちら・・・

こちらは雨漏りしないための防水テープ。
ただ貼っただけでは、ご覧のようにぺろーんと剥がれます。
対してこちらは、何度も何度もローラーで押さえつけ、密着させています。
これにより、防水テープが下地と一体化して、はがれにくくなります。
簡単そうに見えますが、この作業を怠ると、10年経たずに朽ち果てる家が生まれます。
家は、給排水管、電気・ネット配管、クーラー配管、など、様々な貫通個所があり、その全てに、一次防水が施工されます。しかし、この一次防水は、必ず5〜6年で剥離します。
一次防水が剥離し、雨水が浸入しても、それを食い止めるのが二次防水。
この二次防水こそが、家内部へ浸入する雨水をせき止める、最後の防護壁。

20年経っても、30年経っても、破れぬ防護壁にする為の工夫が、家を超長期的に長持ちさせるポイント。
その為の工夫が、動画でご覧いただいた、防水テープをローラーで何度も何度も押さえつける作業。
単純な作業に見えますが、とても重要な作業。しっかり密着させる事で、防水テープの剥離を防ぎ、超長期的に雨水の浸入を防止します。

こちらは板金工事。
よく見ると、切断部分にコーキングが塗布されています。

ハサミでつかんだ部分や、切断小口からサビ始める金属板金。
ここに、ほんの少し、コーキングを塗布する事で、長期的にサビの発生を抑えます。

この様な工夫をする職人さんに「匠の盾」を贈呈しています。

さらにこちら、基礎工事!
こちらは、砕石の転圧動画。
この転圧が十分でないと、家が傾く可能性があります。
専用の機械で、最低でも3往復、状態を確かめながら、おかしな場合はさらに何度も転圧して、地盤を押し固めます。
この作業が、地盤を強固にし、地盤沈下しにくい基礎を作り上げます。
この施工にも点数が加算され、基礎屋さんにも「匠の盾」を贈ります。


もちろんこれだけではありません。
屋根工事、構造金物、断熱、防水、気密対策など、それぞれに、丁寧な施工や工夫が盛り込まれ、それぞれに加点。トータル80000点を超えると、トリプルA認定となります。
認定を始めて20年になりますが、これまでにトリプルA認定を受けた物件は20物件、とてもレアな認定です。

しかし、トリプルA認定は、家造りにおいて重要な項目が抜け落ちています。
それが、コストバランスと、様々な配慮。
何十年も住み続ける住まい手にとって、隣地住民との関係は重要。
だからこそ、工事途中の隣地配慮は欠く事の出来ない対策。
工事中、音を出来るだけ発しない工夫、ホコリを出さない工夫、全面道路を汚さない工夫が、住まい手と隣地住民の関係を、良好に保ちます。
住まい手への配慮は、ホコリ、ゴミが無い清潔な状態を保つ事。
表面的なホコリ、ゴミではなく、床下、天井裏にまでホコリが無い環境を作るには、途中の清掃や集塵がとても重要。
天井がほこりだらけ!こんな新築住宅ではストレスを感じます。
もちろん、これだけではありません。工事中の災害対策。材料が雨に濡れないように、キズ付かないように、気密漏れや結露被害が発生しないように、様々な対策と配慮が必要。
そして最後が、コストパフォーマンス。
どれだけ優れた家造りでも、コストが高ければ当たり前。
現場検査員とは別の、8名の審査員が、着工から完了までの物件写真を、細かく精査しながら、コストを踏まえて再評価。
8名のトータル点数が75000点から85000点までの工務店に、銀の盾を、85000点を超えた工務店に金の盾を贈呈しています。

もちろん、弊社の審査基準が、必ずしも正しいとは言えません。
しかし、住宅検査歴23年、様々な物件を検査してきた検査のプロが査定する点数には自信があります。
ほんの少しの手間が、雨漏りを防ぎ、家の寿命を飛躍的に伸ばします。
少しの工夫が、地震に強い、超長期的に耐震性を維持する家に繋げます。
そして、地元に根付いた工務店だからこそ知り得る独自対策が、メンテナンス費用を抑えます。
家は、契約時のコストが、トータルコストではありません。
引き渡し後10年で、防水、塗装、防蟻処理メンテナンスとして300万円。
引き渡し後20年で、防水、塗装、防蟻処理メンテナンスとしで300万円。
引き渡し後30年で、防水、外壁、防蟻処理メンテナンスで600万円。
引き渡し後30年間の、メンテナンス費用が1200万円かかるメーカーもあると聞いています。
これら、メンテナンス費用を抑える技術やノウハウこそ、地元に根付いた工務店が知り得る独自対策。

これらの独自対策を建築途中、ふんだんに盛り込んでくる地元工務店や、職人さん。
私たちは、そこを評価し、点数や星に置き換える事で、これから家を建てる皆様に、分かりやすく伝わればと考えています。
そして、自画自賛ではなく、第三者評価だからこそ、信頼に値し、工務店選びの指標に繋がると考えています。

これまでに、
トリプルAの盾、累計20物件が獲得。
匠の盾、累計77名が獲得。
銀の盾、累計59社が獲得


もちろん、腕に、技術に自信があり、技術力の高い工務店はもっとたくさん、いらっしゃると思います。是非チャレンジしてみてください。
難易度の高さに驚かれると思います。
多くの工務店が、銀の盾にすら届かず脱落。
そして、技術力最高峰となる「金の盾」を獲得した工務店は、累計で13社。

細かなノウハウに裏付けされた技術とコストパフォーマンスは、他を寄せ付けません。まさに圧倒的レベルが、銀の盾、金の盾工務店。

しかし、夢のマイホームと言われる、生涯で最も高額な「家」を作り上げる業界、圧倒的レベルが、当たり前であっても良いのではないでしょうか?
私たちは、多くの工務店が、金の盾、銀の盾、を獲得する事で、家造りのレベルが上がり、30年経っても、基本性能を維持し続ける素晴らしい「家」が当たり前になる事を望んでいます。
ただし、金の盾、銀の盾工務店が建てたからと言って、トラブルが発生しないわけではありません。現場で作り上げる以上、ミスや手違いは不可避。ただ、他の工務店と比べたら、圧倒的にそれが少ないのが、金の盾、銀の盾工務店だと、私たちは判断しています。
ご理解いただければ幸いです。