外断熱の実態

アルミ遮熱断熱材はどうですか?



アルミ遮熱断熱材はどうですか?

この時期問い合わせがあります。
そこで、実際にアルミ遮熱断熱材を使用した物件のデータをご紹介いたします。
Air断住宅ではありませんが、温湿度センサーを取り付けて、24時間計測しています。
7月29日1階温度センサー値がこちら。16時に35.1℃を記録。18時からエアコンを入れた事により温度が低下。しかし思ったほどは下がらず、翌日3時にエアコンが切れると、室内温度は急上昇。これは前日も、前々日も同様でした。

こちらは外気温度が40℃を突破するAir断九州モデル。
深夜に温度が上昇する事は、ほぼありません。つまり、アルミ遮熱材の家では、屋根材や壁や床材が熱を持っていた事により温度が上昇したと判断しています。

更に遮熱断熱材の家、2階温度がこちら!
Max36.3℃を記録。
住まい手は、「2階には上がれません、子供たちが巣立って、使ってないからいいですけど、子供たちがいた頃は、エアコンガンガンで冷やしても、全く追いつかなかったです。それと、冬が、恐ろしく寒くて!外より寒いんじゃ?と思うぐらい寒くて。クローゼットの服はカビるし、冬は毎日結露との闘い、住みにくいですよ」
と語ってくれました。「外より寒い?オーバーな!」と思うかもしれませんが、あながち嘘ではないと言われます。
冬季、屋根材や外壁材が、放射冷却で冷やされると、外部温度より10℃以上冷たくなるそうです。この冷たくなった屋根材や外壁材の熱を、アルミ箔が素早く吸収。
アルミは熱伝導率が高く、素早く熱を伝えます。
冬季、放射冷却で、キンキンに冷えた冷たさを、素早く室内に伝え、室内までキンキンに冷却する結果が、「外より寒い」と感じる理由だとされます。

アルミ箔が、光を反射する事は事実ですが、外壁材の内部に施工されるアルミ遮熱断熱材は、太陽光が直接照り付ける訳ではありません。

しかも熱伝導率は238、非常に熱を伝えやすい物質です。
これらの状況や、実際の計測データから判断すると、アルミ遮熱断熱材が、光を反射する効果より、熱を伝えやすい性質の方が、色濃く表れていると判断しています。

これらの情報が、これから家を建てる皆様のお役に立てれば幸いです。

外断熱の実態



外断熱!
高性能断熱材で”スッポリ”と家を包み込む工法です。
柱の外側から断熱材で”スッポリ”包み込むので”暖かい”と言われます。

「本当か?」

実験室データでは、”サンサンたる”結果でした。
一番高価な断熱材でありながら、一番安価なグラスウールに遠く及ばない…。
”そんな馬鹿な…実験がおかしいのでは?”
と言った意見まで飛び出しました。

そこで実際の家で実験。
2015年に完成した家を2年間温度データを計測。
2年後の2017年4月に、外断熱リフォームを実行。
50mm厚の高性能断熱材で、”スッポリ”と家全体を包み込みました。
(2015年の家の1.5倍厚の断熱材に変化しています)

同年7月〜9月のデータでは、前年と全く変わらない室内温度に一同”唖然”

「夏は太陽光の”放射熱”だから変わらないのかも!しかし冬の冷たさは”伝導熱”で伝わる。効果は出るはず…」

こんな期待をしていたスタッフもいましたが、期待を完全に裏切り、夏同様全く変化しませんでした。

実験室と同じ結果だった事に一同驚き!

考えられる理由!
1.1.5倍の断熱材と言っても、人間の体積に換算すると0.1mmほどの増加。
2.体積で換算すると、断熱材の占める割合は5%未満。5%程度の断熱材が、95%を断熱できるとは考えにくい!
3.クーラーボックスの断熱材の占める割合は40%程度。クーラーボックス並みの断熱性能にするには、現在の壁厚を80p程度まで厚くする必要がある。

この様な理由が考えられます。
つまり、「100ミリ〜200ミリの断熱材で、家の断熱性のを変える事は難しい」と言う事ではないでしょうか。

オーナー談
冬は暖房いらないじゃないかと思ってました。
せめて12月いっぱい暖房無しで行けると思ってました。
しかし10月初旬、リビングが思いっきり寒くて、昨年より早い時期に暖房を入れる羽目に…。
防音にも期待しましたが、これもまた全く効果なしでした。
50ミリぐらいの断熱材じゃ全く意味がないことがわかりました。