その他

Air断夏温度最低更新

愛知県モデルハウスデータでは、
外気温度37℃以上の時に
リビングエアコン1台26℃設定で、エアコンを使用していない他の部屋で最も低い温度の部屋が25.8℃です。

この記録は、累積記録の中で、最も低い温度です。
この記録を2019年7月に静岡の工務店が建てた39坪の家が破りました。

外気温度38℃
リビング10畳用エアコン1台稼働
1階奥のエアコンが無い和室で24.8℃を記録。

施主の声
「なんなんですか?これっ?まるで別世界!エアコン1台ですよッ・・・」

測定者竹内の声
「うちのモデルハウスよりも涼しい・・・すげぇ」

開発陣の声
「家の間取りに対する吸気と排気、そしてエアコンの位置のバランスが良かったのだと思います。今後の参考にさせてもらいます」

間取りや吸排気の位置、エアコンの位置図面は、個人情報となるので公開できませんが、絶妙なバランスだったのだと思われます。
※この配置を参考にして、北海道モデルハウスの吸排気設計を行いました。
動画を参照いただければ、北海道モデルハウスの異次元な断熱暖房効果がお分かりいただけると思います。

夏のAir断住宅

「夏は苦手なんですか?」

ご質問がありました。
夏のデータや体験談が無いので、「夏が苦手」と感じたようです。
掲載記事を見ると、「夏」に関する記事が少なかった事を反省しました。

Air断は、「夏用」として開発した商品です。
そして、夏は、「我慢すればエアコン無しでも生活できるのでは?」と思えるほど、涼しい環境が得られます。
「我慢すれば!」です。
一般的な住宅では、真夏の2階の部屋は、エアコンがなければ37℃を超えます。
こちらは2015年8月2日、エアコン無しのリビング温度推移です。
住宅検査 ホームリサーチ
一般的な住宅 エアコンなし


最高温度は37.2℃を記録。
20キロ程度離れたAir断住宅の8月2日エアコン無しのリビング温度がこちらです。
住宅検査 ホームリサーチ
Air断住宅 エアコンなし


最高温度は29.4℃を記録
(この時期だけ両家とも留守の為、エアコンを一切付けていませんでした。その時のデータです。)
その差は最大で7.8℃、この記録は弊社記録データの中でも最大です。
Air断住宅の場合、エアコン無しでも、31℃前後までしか上昇しません。
(31℃前後と言っても、暑いと思います。”扇風機があれば”と言う人もいますが、最近のエアコンはエコなので、エアコンを付ける事をお勧めします。)
一般住宅の場合、エアコン無しだと、37℃を超える事が記録されています。
室温37℃オーバーは、エアコンが無ければ危険な温度だと思います。
また、37℃を28℃まで下げるには9℃下げる電気料金が必要です。
逆にAir断住宅の場合、31℃を28℃に下げる場合3℃下げる電気量気だけで済みます。
9℃対3℃、3分の1の料金で、同じ28℃を実現できるので、電気料金はとてもエコだと言えます。

※夏のエアコン冷気は、2階に上がりにくい傾向があります。
1階リビングエアコンだけで、2階までヒンヤリ冷たくするのは、空気の性質上無理があります。
これらの理由から、夏はエアコン1台ではなく、2階のエアコンも活用する事をお勧めしています。

※「夏は2階のエアコンだけで涼しかった!」

と言った報告を受けていますが、弊社愛知県モデルハウスでは、2階エアコン取付位置が悪く、2階だけのエアコンでは1階は涼しくなりませんでした。
(2階がすぐに設定温度に達し、エアコンがセーブモードに突入。微風に切り替わる事で、1階まで冷気が降りてこないのが原因でした。)
冷気は動きにくいので、無理に1台のエアコンで家全体を冷やす事より、無理せず2階のエアコンを使用する事をお勧めしています。

風圧損失

「本当に通気層に空気が送られてるのか?」

「パイプファンの吐き出し口が壁になるので、風圧損失が生じるはず。
損失はどれだけ考えているのか?」

と問い合わせがありました。


Air断の場合、パイプファンの吐き出し方向には、垂直の壁が立ちはだかります。
図のような流れなので、送り出す風量に損失が生じるはず!とのご質問でした。
住宅検査 ホームリサーチ
風圧損失


住宅検査 ホームリサーチ
風圧損失



そこで以下のような実験を行いました。


約20秒で4m四方全域にスモークが広がりました。
また、風速計による測定では、

通常時平均1.45㎥
通気層平均1.31㎥

風圧失10%程度と想定しています。

セルロースファイバー工務店からの問い合わせ

「私はセルロースの湿度を実験で計ってた。セルロースで覆った内部に温湿度計を入れて、湿度を計測した時には、確かにセルロース内部の湿度は、外側よりも低かった。これは、セルロースが湿気を吸収しているからでしょ」

長年工務店を営んだ工務店社長から、この様なご意見をいただきました。

このご意見に対して

「セルロースで覆った内部の空気は、外側空気の影響を受けにくいですよね。他の場所の湿度が、セルロースで覆われた内部に入り込みにくいだけだと思いますよ。本当にセルロースが湿気を吸収しているのなら、重さを計るしか方法は無いと思いますが」

「・・・・、じゃぁ、セルロースは湿気を吸ってないって事?」

「撥水加工をしてる現在のセルロースファイバーは、水に浮くのをご存知ですか?」

「知ってるよ、24時間経っても水に浮いてるから・・・」

「撥水加工により水をほとんど吸収しないのがセルロースファイバーですよね。」

「知ってるとも!!!」

「水って水蒸気と同じですよね」

「エッ・・・・・・・」

「気体か液体の差はあるものの、同じ物質です。水を吸わないのは、水蒸気も吸わない事と同じ事になると思うのですが!」


「エェェェッ・・・でもその、水は吸わないけど、水蒸気は吸うんだよ・・・」


「それなら、重さが変わりますよね。私どもの実験では、ほとんど重さが変化していません。」

「・・・・重さが変わらないくらいの少しの量の水蒸気を吸ってるんだよ!!!」

「そんな些細な量の水蒸気を吸ったとして、調湿してると言えるのでしょうか」

「・・・・・・調湿ではなく、吸ってると言ってるだけで・・・」

「そうですかぁ、私たちは吸ってないと思ってますが!」

こんなやり取りがありました。
工務店社長が測定したのはセルロースファイバーで覆った内部の空気でした。
当然内部と外部の湿度には差が生じます。
外部は室内の湿度の影響を受けます。
セルロースファイバーで覆った内部の空気は、室内湿度の影響を受けにくいので、湿度が下がります。
この差を「セルロースファイバーが湿気を吸収している」と勘違いしたのだと思います。
長年「セルロースファイバーが湿気を吸収している」と言い続けていたので、今さら”セルロースファイバーは湿気を吸わない”とは思いたくなかったのだと思います。

追伸:
弊社の実験に使用したセルロースファイバーは、現在主流となっている撥水加工したセルロースファイバーです。
以前の、”撥水加工無し”のセルロースファイバーではありません。

「撥水加工してないセルロースファイバーなら湿気を吸うんじゃないの?」
はい、確実に湿気を吸い込みます。
ただし、湿気を吸い込むことで、カビが発生し、キノコが発生した物件もありました。
壁内部は青カビがビッシリ!建て替えたと聞いています。
セルロースファイバーが出始めの頃、この様なトラブルが多発した事で、「撥水加工」に至ったのだと判断しています。

「グラスウールは性能が悪い」と言われる理由

断熱材の裏話

「グラスウールは性能が悪い!」と言われる理由

グラスウールが性能が悪いわけではありません。
実験データでは、最も性能が高い断熱材となっています。
しかし、なぜ「グラスウールは性能が悪い」と言う工務店が多いのか?

これは、第一に、グラスウール断熱材の使用例が圧倒的に多い事がに上げられます。
安価な断熱材として、広く普及したグラスウールですが、断熱性能が悪いのではなく、断熱材施工精度が悪い事が、断熱性能が悪い原因だと考えています。

断熱性能を高めるには、断熱材よりも施工精度を高める方が「重要」と言う事が分かっています。
どんなに高性能な断熱材を使用しても、隙間風が入り込むようでは断熱性能は高まりません。
そして隙間風は、目に見えないような場所から入り込みます。

一見すると奇麗に出来上がっている住宅でも、
※見切り材、巾木などの奥の方
※フローリングと壁の境目
※壁と天井の境目
※内装材とサッシの境目
※サッシからの流入
※吸気口、排気口からの流入
※給排水設備管の周辺
※釘、ビスの打ち損じ部分
※構造金物隙間からの流入
など、様々な部分から隙間風は入り込みます。
これらの理由を「グラスウールだから」としてきた感があると思います。
「グラスウールは性能が悪い」
のではなく、「家の施工精度が低い」事が原因だと考えています。

グラスウールは結露すると言われる理由

「グラスウールは結露する」と言われる理由。

使用されるケースが圧倒的に多かったグラスウールは、寒さの厳しい東北、北海道でも使用されています。
そして、東北北海道では、燃焼系暖房機器を多用してきました。
1か月200リットルの灯油を使用する事もある、東北北海道エリアでは、同量の水蒸気が室内で発生している事になります。
灯油は炭素と水素の化合物で、燃焼する事で、炭素(C)と水素(H)が分解、ばらばらになります。
炭素(C)は、空気中の酸素(O)と結びついて二酸化炭素(CO2)となり、
水素(H)は、空気中の酸素(O)と結びついて水(H2O)となります。
この水は水蒸気として家内部にとどまり、壁や、壁内部で結露となって水蒸気から水に変化します。
つまり、”グラスウール”が原因で結露しているわけではありません。
燃焼系暖房機器から発せられる”大量の水蒸気”が原因で結露しているにすぎません。
しかし、壁内結露被害が発生した家の大半で「グラスウール」が使用されていた事から、「グラスウールは結露する」に繋がったのだと思います。

そして、断熱材がこれらの水蒸気を吸収する事も無いと判断しています。
セルロース断熱材は湿気を吸収する!と言われますが、弊社の実験では吸収していないと判断しています。
詳しくは「セルロース調湿比較」をご覧ください。
仮に吸収したとしても、その量はわずかで、室内湿度を変化させるには程遠いと判断しています。