セルロース調湿比較

セルロースファイバーの調湿実験2

「透湿防水シートじゃないので、セルロース内部に湿気が入りにくいはず」

とご指摘を受けましたので、ダンボール箱の上部を透湿防水シートに取り替えて追加実験を行いました。

結果は同じでした。

左側がグラスウール
真ん中が木質系断熱材
右側がセルロールファイバー
です。(一番右側は湿気取りです。)
4日間ほぼ湿度99%で推移。
増加した水分量は
グラスウールが20グラムほど増加
木質系断熱材が25グラムほど増加
セルロースファイバーが25グラムほど増加

グラスウールが湿気を吸い込まない事を考慮すると、増加した量は「ダンボール」が吸い込んだと考えられます。

最も湿気を吸い込んだ「湿気取り」でも、50グラムほどしか湿気を吸い込みませんでした。
4日間の加湿実験では、加湿器に入れた水分80リットルが水蒸気となりました。
この80リットルの水蒸気を、ほとんど吸い込む事ができなかったと判断しています。

セルロースファイバーが「自重の60%の湿気を吸い込む」と言う表現は間違えていると判断しています。

セルロースファイバーの調質実験

「セルロースファイバーは、夏の湿気を吸って、冬に湿気を吐き出す!調質性能があるんです。断熱性能だけじゃないんです」
とご意見をいただきました。

担当者の話では、「セルロースファイバーは、自重の60%の水蒸気を吸い込む事が出来る」と語っていました。
しかし、実際のセルロースファイバー住宅の検証では、一般住宅の湿度とほとんど変わりません。

「窓の開け閉めが多いだけじゃないですか?」
とご指摘を受けたので、以下の追加実験を行いました。


本当に水蒸気を吸収しているなら、湿度99%に加湿した室内で、セルロースファイバーは水蒸気を吸って重くなるはずです。
これを実験しました。

2種類のダンボールを用意。
片方にはセルロースファイバーを400グラム
もう片方には硬質ウレタンフォームを400グラム
天秤に載せ室内を99%まで加湿。
4日間計測しました。
こちらが実験動画です。

セルロースファイバーが、自重の60%の水蒸気を吸収するなら、640グラムまでメモリが増えなければなりません。
硬質ウレタンフォームは、調湿性能がゼロなので、グラム数が増えることはありません。


結果は、両方とも450グラムに増加。
この増加は、ダンボールが湿気を吸収した水分だと判断出来ます。
つまりセルロースファイバーは、湿気を吸収していない事が実験から明らかになりました。

撥水加工してあるセルロースファイバーに「調質性」がある事自体に疑問を感じていましたが、実験結果からも「調質性」が無い事が示されました。
この実験結果や、実際の湿度データを検証した結果、「セルロースファイバーに調質性がある」とは言えないと判断しています。

セルロースファイバーの調湿性実験

「湿度を計測しただけで、セルロースファイバーの調湿性を疑うのはおかしい。セルロースじゃなかったら、もっと湿度が高いはず、セルロースは湿気を吸収してるんだ(怒)」
とクレームを受けました。

【セルロースファイバーは、夏の湿気を吸収し、冬に湿気をはき出す】

と断言する工務店からのクレームでした。

湿度データを見る限り、「湿気を吸収してる」とは判断出来ませんが、「湿気を吸収していない」とも言えません。
そこで、下記の実験を行いました。

セルロースファイバーと発泡ウレタン断熱材を計りに乗せ、室内を加湿して吸収した湿気の量を計測。
セルロースファイバーが湿気を吸収するなら、グラム数が増加するはずです。
96時間計測しましたが、どちらも最大25グラム増加。
そしてすぐに元の350グラムに戻りました。

この実験から言えることは、「セルロースファイバー断熱材が、湿気を吸収しているとは考えられない!」です。
※セルロースファイバーは、取り引き工務店から支給を受けた一般流通しているセルロースファイバーです。
そして、「夏の湿気を冬にはき出す」もかなり怪しいと判断しています。