基礎断熱の必要性

基礎断熱について

「基礎断熱本当にやってないんですか?やらなくてもいいんですか?」

ご質問がありました。

やる必要はないと判断しています。
北海道モデルハウス、
愛知モデルハウス、
東京モデルハウス、
全物件で、基礎断熱はやってません。

基礎断熱を行う理由は、底冷え対策だと思います。
しかし、底冷えは、床下から発生するわけではありません。
こちらは、愛知Air断モデルハウス、2016年2月10日のグラフです。

青色が外気温度
赤色が室内温度
黄土色が床下温度です。
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基礎断熱について


2月9日〜11日まで旅行に行かれ、暖房を完全にoffした時の温度グラフです。
室内温度は10℃前後まで下がっていますが、床下温度は14℃前後を推移。
つまり、床下から冷気が伝わってきているわけではないんです。

他の動画にもあるように、冷気は天井や壁から伝わり、壁づたいに床に溜ると判断しています。
さらに、真冬最も暖かいのが床下、真夏最も冷たいのが床下です。
この熱を活用する事こそ、エコにつながると考えています。
そして、断熱材は、断熱していません。熱が遅れて伝わるだけです。
基礎断熱を行った床下のデータもありますが、床下の温度は近隣の住宅とほとんど変化していません。意味がないと思います。

「床下の空気は汚いのでは?」

フィルターを通り抜けて入り込む空気は、とても奇麗です。

「床下には虫がいるはず!」

1次フィルターが虫を寄せ付けません、さらに、灯が無いので、虫が集まる事もありません。

「床下の空気は湿度が高いはず」

「床下コンクリートの水分で湿気を含んでいる」と言われますが、それはありません。
一般的住宅であれば、締め切った空間となるので、湿気を感じるかもしれませんが、Air断住宅では、床下の空気を常に吸い上げているので、コンクリートはすぐに乾燥します。床下空気の湿度が高いわけではありません。

基礎断熱に関して

基礎は
「冬暖かく夏涼しい場所」
と言う事が広くわかってきました。
(一部のメーカーでは、全国規模で調査し、弊社と同じ結果を把握しています)

計測している範囲で(新潟〜熊本)、床下温度がマイナスを記録した物件はありません。
最低でも5度の温度をキープしています。

「基礎断熱」
は、「基礎が冷たい」と言う前提だと思います。
基礎が冷たくなければ、前提が崩れます。

「基礎は冬でも温かい」と言う前提で基礎断熱を行うのであれば、別の理由があるのであれば、否定しません。
しかし、間違えた理解のもとで基礎断熱を行うのは問題があると思います。

また、基礎断熱や気密パッキンにより、床下の通気が悪くなります。
「通気が悪い場所に結露」
タンスの裏など、通気の悪い場所では結露が発生しやすく、一度発生した結露水は長期間乾きません。
そして、乾かない結露水はカビや腐食に繋がります。
床下が写真のような状態だと、木部が水分を吸い込み、腐食が一気に進みます。
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基礎断熱に関して


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基礎断熱に関して


この時発生する”ニオイ”を遠くから嗅ぎ分けてやってくるのが”シロアリ”だそうです。
シロアリは、”行き当たりばったり”で住み家を探すのではなく、ニオイを嗅ぎ分け、目星をつけてやってくるのだそうです。

「シロアリが入り込む隙間もない」

と言う意見がありますが、ニオイがすれば、あの手この手で入り込もうとするそうです。
家の中から入り込もうとする”奴”もいるでしょう。
何十年か先、”奴”の侵入を許す日が来ても、住まい手がそれに気づくことは難しい。
いや、”奴”がやってこなくても、腐食が進めば木材は腐ってしまいます。

リスクを十分に理解する事が大切です。

基礎断熱は必要なのか?


同じ愛知県、同じエリアに建つ基礎断熱住宅とベタ基礎住宅の床下温度変化動画です。
水色は外気温度。
桃色と紅色がそれぞれの床下温度です。

基礎断熱の床下温度は6度台まで下落しますが、ベタ基礎では14度以下に下がっていません。
期間は2018年1月1日〜20日
基礎断熱の方が外気温度の影響を受け温度が低下しています。
逆に通常ベタ基礎は、恒温層の熱で14度以上をキープしています。

床下熱を利用するなら、基礎断熱の必要は全くない事が分かります。