熱交換換気扇について

熱交換換気扇について

熱交換型換気扇を使用すれば、もっと効果が上がるはず

と質問があったので、以下弊社の見解を説明します。

夏の場合、室内で冷房した空気を熱交換フィルターを通して室外に排出。
この時、室内の温度の低い空気が熱交換フィルターを通る事で冷たくなります。
そこに外部の温度が高い空気が入り込みます。
温度が高い空気は、熱交換フィルターの冷たい熱で冷まされ室内に入り込みます。
これを連続する事で、室内の冷たい熱を外に捨てる事なく空気の入れ替えを行います。



冬はこれが逆になります。



一見するととてもエコな換気扇に思えますが、
1.熱交換フィルターを通り抜ける為に、強力なモーターが必要
2.春、秋の時期は、熱交換する必要がなく無意味
3.冬寒く夏暑い場所に熱交換型換気扇が設置されるので、性能が出にくい
4.フィルターの目詰まりが激しく、2か月に1度は清掃が必要
5.フィルターの交換が1年に1度は必要
6.汚れたフィルターを通って入り込む空気は、臭い。
この様なデメリットが報告されています。

特に目詰まりは激しく、1〜2週間で真っ黒になるそうです。
強力なモーターで吸い込むので、ホコリ以外に虫などもフィルターに付着しているそうです。
これらを通して入り込んでくる空気が、「キレイ」とは言いにくいかもしれません。

以下は弊社スタッフが設計担当者から聞いた、熱交換型換気扇を使用した、「超高気密超高断熱住宅」の1年点検を行った時の感想です。

※いきなりの玄関臭で出迎えられました。強烈でした。
 キッチン臭、家庭臭、クローゼット臭、様々な臭いを”芳香剤”でかき消しているような感じ。
 あらゆる場所に”芳香剤”が置かれ、吐き気がしました。
 熱交換フィルターは真っ黒で、半年ほど掃除をしてなかったそうです。
 次回からは、マスク2重で点検を行う予定です※

全ての「超高気密超高断熱住宅」がこの様な状態とは限りませんが、弊社が体験した「超高気密超高断熱住宅」では、この様な報告を受けています。

熱交換型換気扇を使ったほうが良いのでは?

「熱交換型換気扇を使ったほうが良いのでは?」

ご質問を受けました。

熱交換型換気扇とは、室内の熱を外に捨てず、空気だけ排出する換気扇です。
夏冷房で冷やした室内の冷たい空気の、冷たさだけ室内に残して、空気だけを捨てる
冬暖房で温めた室内の温かい空気の、暖かさだけ室内に残して、空気だけを捨てる
こんな魔法のような事をやってのける換気扇です。

もちろん魔法では無く、本当に熱を交換して、空気の入れ替えが出来る換気扇です。

ただし、問題はその効果。

問題点1.
熱交換型換気扇の効果は、空気の排出量で決まります。
「最大150㎥/1h」なら、1時間に150㎥が効果の上限。
つまり、冷暖房した空気のうち、150㎥しか熱交換しないことになります。

エアコン冷暖房の場合、1時間に排出する空気の量は1000㎥にも達します。
この1000㎥のうち、150㎥しか効果を発揮できないわけです。
つまり、冷暖房熱の15%しか熱交換出来ない。
エアコンが1時間稼働した時の電気料金が30円と仮定すれば、15%、つまり4.5円の節約になります。
「熱交換率80%」の場合、4.5円×80%=3.6円
この時熱交換器が消費する電力が100wだとしたら、3円の電気料金が発生します。
3.6円のエコを達成するために、3円使用する。
最終的に1時間に0.6円のエコを達成することが可能!となります。

しかしこれは、冷暖房している時だけの計算。
そして、フィルターの目詰まりで熱交換率が60%に低下すると、0.3円の赤字が発生します。

問題点2.
熱交換器が設置される場所は屋根裏が一般的です。
そして屋根裏は、夏最も温度が高く、冬最も温度が低い場所。
(壁に設置されるダクトレス熱交換型換気扇も同様です)
熱交換器そのものが夏高温になり、冬低温になり、熱交換率を大きく低下させています。

問題点3.
本体の価格が高価で、得られる効果の方が低い。
フィルター交換など、メンテナンス費用が高価。

問題点4.
熱交換の必要がない”春、秋”は、全くもって無意味な換気扇です。

問題点5.
「花粉やpm2.5まで除去するので室内がキレイになる」
と指摘を受けました。
しかし、ドアの開閉や出入りする人が持ち込む”花粉、pm2.5”の方が桁違いに多いそうです。
特に、衣類に付着する”花粉、pm2.5”の量は桁違い。
換気扇で除去しても、出入りする人が大量の”花粉、pm2.5”を持ち込んでいます。
入り込んだ”花粉、pm2.5”を早く外に出す事の方が重要です。

まとめ
上記のような問題点から、”熱交換型換気扇”の効果は非常に少ないと考えています。
特に、「フィルター交換」が頻繁に発生するそうです。
「2週間で真っ黒、薦めておきながら、あれは失敗したと感じた」
と語る設計士もいたそうです。

熱交換換気扇の効果

熱交換換気扇

熱交換換気扇は有効?

熱交換率70% 140㎥/hの熱交換換気線の場合
 140㎥/h×70%=105㎥/h一般換気扇よりもエコな冷暖房が可能。

熱交換が効果的な季節
12月、1月、2月夜間
7月、8月日中
この間8時間、熱交換換気扇は一般換気扇よりも105㎥/hエコになる。
温度差が少ない他の季節や時間帯は、熱交換の効果が得られない。
春、秋に関しては、熱交換する必要が無い。

電気料金に換算!
1時間に2KW使用する冷暖房の場合。
一般的エアコンは、1時間に960㎥/hの空気を循環する。
この内105㎥/hがエコな換気になるので、
105÷960=約0.1がエコ換気になる。
2kwhの電気料金50円×0.1=5円が1時間にエコになる料金。
5円×8時間×5ヶ月=6000円が年間トータルのエコ料金と計算出来る。
(1時間50円の電気代は若干多めです。)

熱交換換気扇本体の電気料金 年間9720円 (消費電力45wh)
熱交換換気扇 総トータル=9720円ー6000円=3720円
3720円赤字となる。
冷暖房費は−6000円だが、年間の本体電気料金がそれを上回る。
更に、数年後のフィルター交換。
初期の本体価格を考慮すると、エコとは言えない!

※この計算が正しいとは言い切れません。
想定している「熱交換が効果的な季節、時間」が増えると、効果も増えます。
しかし仮に倍増しても、本体価格やフィルターの交換を考慮すると、エコとは言えないと考えています。