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「熱伝導率が低い断熱材は、外から伝わる熱が減るんです。だからエコな冷暖房が可能になるんです」これは熱力学に反しています! New!



「熱伝導率が低い断熱材は、外から伝わる熱が減るんです。だからエコな冷暖房が可能になるんです」
 
とプロから、ご意見をいただきました。
しかしながら、この意見は、熱力学に反していると思います。

「熱伝導率が低い断熱材は、外から伝わる熱が減る」
とおっしゃっていますが、熱力学の第一、エネルギー保存則には、「熱(エネルギー)は増えたり減ったりしない」と記されています。
熱を語る上で、最も重要な基本法則が、熱力学「エネルギー保存則」です。
この基本法則から考えると「熱伝導率が低い断熱材は、外から伝わる熱が減る」は、エネルギー保存則に反した意見だと言えます。
仮に「本当に熱が減る」と仮定すると、すぐにおかしな現象が現れます。

外から伝わる熱が減る とは、
夏、40℃の高温が、高性能断熱材を通過すれば、30℃に熱が減る!と言い換える事が出来ます。10℃減るかどうかはさておき、分かりやすくするために10℃減る、と仮定します。
40℃が30℃に減るなら、30℃の熱なら、20℃に減ります。
20℃の熱なら10℃に、10℃の熱なら0℃まで減り、0℃ならマイナス10℃に減る!となってしまいます。
高性能断熱材を通り抜ける事で、熱が10℃減る!とは、この様なあり得ない現象が起きてしまいます。

仮に本当なら、冬、外より10℃低い室内環境になってしまいます。
冬寒いのに、室内は更にメッチャさむ!もちろんこんな事はあり得ません。
電力などのエネルギーを使わずに、温度を下げたり上げたりする事は、現代科学では不可能です。

何が間違っているのか?
もちろん、「外から伝わる熱が減る」と言う部分です。
熱力学基本法則、「熱は増えたり減ったりしない」に反した理論は成立しません。
つまり、外から伝わる熱が減るのではなく、「外から、伝わる熱の時間が遅れる」と解釈する事が正しいとされています。
熱伝導率が高い断熱材は、1分で伝わる。
熱伝導率が低い断熱材は、2分で伝わる。
この様な伝わる時間の遅れが、熱伝導率が低い断熱材の特徴です。
こちらは、熱伝導率、398の純銅製ケトル。熱伝導率が高いので、熱が伝わる速度が速いのが特徴。
対して、熱伝導率、16のステンレス製ケトル。純銅製ケトルの25分の1の熱伝導率。伝導率が低いので、熱が伝わる速度も遅いのが特徴。

同じ温度の水、1リットルを入れて、同じ火力で加熱。
25倍にもなる熱伝導率ですが、沸き上がる時間に差が生じるでしょうか?
どちらも、同じように温度が上昇して沸騰します。
もちろん厳密には、差が生じていると思いますが、私たちが生活するマクロスケールでは、その差は無いに等しい!と考えられます。

これが熱伝導率の差の正体。
伝わる熱が減るわけではなく、伝わる熱の速度が変化するだけ。
しかもその速度は、私たちが生活するスケールでは、分別出来ないほど極小。

対してAir断は、様々な工法の中で、唯一、伝わる熱を減らします。
夏、壁から伝わる暑い熱を、冬、壁から伝わる冷たい熱を、通気層の対流が、外へ外へと跳ね返す事で、伝わる熱を減らします。
これが、極寒北海道でもエアコン暖房だけで暖める、酷暑九州を、カラッと爽やかに冷房する、Air断だけが可能な断熱力を生み出します。
断熱材では達成できない、唯一、伝わる熱を減らすAir断。
建てるなら是非、Air断をお選びください。