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愛知県 東海市実験棟

愛知県 東海市 実験棟データ

44坪2階建て住宅の一部を断熱材の実験室として活用しています。
建築雑誌の表紙を飾った事もあります。
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愛知県 東海市実験棟


現在の実験室はご覧のような感じです。
6畳洋室東に面する部屋を利用して実験しています。
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愛知県 東海市実験棟


室内は常時エアコンで冬28度、夏25度に設定してあります。
2014年から実験を開始し、すでに4年分のデータが蓄積されています。
30p四方の壁の中に温湿度センサーが入れてあり、30分毎に計測してサーバーに送信しています。
サーバーで受信したデータは、リアルタイムで閲覧できるようになっています。

現在12種類の断熱材をテストしています。
実際のデータはこちらからご覧になれます。
(閲覧にはパスワードが必要です)

モデルハウスデータ

愛知県 美浜町モデルハウスデータ
2015年から計測中
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モデルハウスデータ


2016年の写真
実際のデータはこちらのをクリックしてご覧ください。
2017年には50mm発砲ウレタンを外部に貼り付け、完全外断熱化しました。
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モデルハウスデータ


雨漏り結露センサーが90か所に設置してあります。
雨漏りは今の所ありませんが、結露は頻繁に発生している事がデータから分かりました。

外断熱の効果については、外断熱の実態で詳しく説明してありますが、一言でいうと、全く無意味でした。
期待していただけに残念でした。

寒くなりやすい工法

スジカイ工法と壁工法!
どっちが温度が下がりやすいか?

スジカイ工法とは、写真のようにスジカイで建物を支える工法です。
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寒くなりやすい工法


壁工法とは、写真のように面材で建物を支える工法。
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寒くなりやすい工法


下図は、両方の家で、0時に暖房を切り、その後のリビング温度推移を示したグラフです。
(両物件共に、同じ断熱材です)
住宅検査 ホームリサーチ
寒くなりやすい工法


スジカイ工法のリビング温度(赤グラフ)は、3時間後に16度まで下がり、暖房を入れなおしています。
壁工法のリビング温度(青グラフ)は、8時間後に16度まで下がり、暖房を入れてます。

グラフから、「スジカイ工法は温度が下がりやすい!」と言う性質が分かります。
逆に夏は温度が上がりやすい事になります。

しかし、まだまだ多くの家が「筋かい工法」で建てられています。
ご自宅を建てる時にはじっくりと検討してください。

「壁工法は結露する」

と言った声がありますが、Air断を使えば壁工法でも結露しにくい構造になっています。
結露に関しては、「頻繁に起きている結露」で詳しく説明します。

高気密状態


動画はあくまでもイメージです。
しかし、多くのユーザーの意見から、動画のような状態が起きていると考えられます。
高気密にする事で空気が動きにくくなり、暖房した暖気が同じ場所をローテーションする!

暖気と冷気が前線で対立し、暖かい場所と冷たい場所が出来てしまいます。
そして「冷気」は必ずフローリング面に広がるので、足元から冷たさを感じます。

これが高気密住宅の問題点!だと言われています。

高気密実話

超高気密住宅!の実話

超高気密住宅を建てた人のお話です。

「キッチンが寒くて寒くて、床暖房をつけてほしい」

「そんなはずはありません。Q値1.0、そして高性能断熱材、基礎断熱で覆った家ですから、そんなはずは・・・」

メーカーの点検では、施工に問題は無かった。
しかし、キッチンの床は驚くほど冷たい。

「とにかく、これじゃぁ冷たすぎて料理が出来ない…床暖房をつけてください」

場所は九州宮崎県、暖かい家を望んだお客様が選んだ超高気密高断熱!
坪あたり100万円超のハイスペック住宅。
「エアコンで十分に暖かい家」と言われたものの、キッチン床が凍えるような寒さだったそうです。

「石油、ガスファンヒーターは使いたくない!」との意見で、電気式床暖房を後付け!したそうです。

何が起きていたのか?

気密性が高まると、空気が動きにくくなります。
また、暖気と冷機は混ざりにくい性質があるので、なおさら暖かい場所と冷たい場所の差が出来ます。
キッチン床は、エアコンの暖気が届きにくい場所だった事も原因だったと思います。

気密性を高めればいい!

とは限らない事を理解しておくことが必要です。

外断熱の実態



外断熱!
高性能断熱材で”スッポリ”と家を包み込む工法です。
柱の外側から断熱材で”スッポリ”包み込むので”暖かい”と言われます。

「本当か?」

実験室データでは、”サンサンたる”結果でした。
一番高価な断熱材でありながら、一番安価なグラスウールに遠く及ばない…。
”そんな馬鹿な…実験がおかしいのでは?”
と言った意見まで飛び出しました。

そこで実際の家で実験。
2015年に完成した家を2年間温度データを計測。
2年後の2017年4月に、外断熱リフォームを実行。
50mm厚の高性能断熱材で、”スッポリ”と家全体を包み込みました。
(2015年の家の1.5倍厚の断熱材に変化しています)

同年7月〜9月のデータでは、前年と全く変わらない室内温度に一同”唖然”

「夏は太陽光の”放射熱”だから変わらないのかも!しかし冬の冷たさは”伝導熱”で伝わる。効果は出るはず…」

こんな期待をしていたスタッフもいましたが、期待を完全に裏切り、夏同様全く変化しませんでした。

実験室と同じ結果だった事に一同驚き!

考えられる理由!
1.1.5倍の断熱材と言っても、人間の体積に換算すると0.1mmほどの増加。
2.体積で換算すると、断熱材の占める割合は5%未満。5%程度の断熱材が、95%を断熱できるとは考えにくい!
3.クーラーボックスの断熱材の占める割合は40%程度。クーラーボックス並みの断熱性能にするには、現在の壁厚を80p程度まで厚くする必要がある。

この様な理由が考えられます。
つまり、「100ミリ〜200ミリの断熱材で、家の断熱性のを変える事は難しい」と言う事ではないでしょうか。

オーナー談
冬は暖房いらないじゃないかと思ってました。
せめて12月いっぱい暖房無しで行けると思ってました。
しかし10月初旬、リビングが思いっきり寒くて、昨年より早い時期に暖房を入れる羽目に…。
防音にも期待しましたが、これもまた全く効果なしでした。
50ミリぐらいの断熱材じゃ全く意味がないことがわかりました。