モデルハウスデータ

東京モデルハウス 無断熱材の家〜冬季検証結果〜



2014年から続けている、断熱材実験棟データでは、
どの断熱材も性能的に差はありませんでした
実験棟は、44坪2階建てで、東壁面に、様々な断熱材を施し、
壁内部に温度センサーを設置して、24時間計測しています。

こちらが実験棟温湿度データです。記録は2014年から・・・  
例えば2020年8月12日、外気温度が40℃を超えた猛暑日の断熱材内部温度は、
ロックウールがこちら、発泡ウレタンがこちら、サーモウールがこちら、
グラスウールがこちら、スタイロフォームがこちら、セルロースファイバーがこちら、
フェノールフォームがこちら、様々な断熱材温度、湿度を、記録し続けています。

結果は、
高性能断熱材も、安価な断熱材も、性能的に、どれもほとんど変わらない・・・
それどころか、月平均、年間平均では、外部の温度センサー平均値と変わらない事が判明。
当時は衝撃を受けました。

2018年から追加検証している、400ミリボックス断熱材実験でも、同じ値が観測されました。

これらのデータが示すことは、「断熱材は断熱していない」と言う事。
事実なら衝撃です。

しかし、仮に「断熱している」と考えた場合、その熱はどこに消えるのか?が問題になります。
もちろん、断熱材も熱を吸収しますが、密度が小さく軽い断熱材が吸収する熱量はしれています。
断熱材が熱を断っているとしたら、
断熱材内部で熱を消し去っている事になります。これはこれで問題です。
物理の、エネルギー保存則では、「エネルギーは無くならない!!!」が基本原則。
つまり、断熱材内部で、熱であるエネルギーが無くなる事は、、、、無い
つまり、熱は全量伝わっている!
伝わり方が幾分遅くなっているだけ・・・と考えると、全ての実験結果をウマく説明できます。

しかし、これが正しければ、断熱材に頼る建築は、間違えていることになります。
断熱材は必要なのか、不要なのか?答えを出せずにいた時に、設計士吉田が放った一言が
「無断熱材の家を作ろう」
でした。

「断熱材を使用しない家を建てれば真実が分かる!」

吉田の強い意見で、2020年11月に、東京モデルハウス無断熱材の家を着工。

翌、2021年2月10日 35坪2階建 3LDK アメリカンチックでオシャレな家が、
断熱材を一切使わずに完成しました。
さっそく、メインエアコンを取り付けて、計測開始。Air断がプログラム通りに動き始めました。
冬季の完成物件は、家全体が冷え切っています。
正しい性能が出るのは、暖房開始後1か月ほど経過してから・・・

しかし、我々が真っ先に驚いたのが床下温度の上昇でした。
Air断愛知モデルの床下温度は、15℃前後
しかしAir断東京モデル寒冷地versionでは、暖房開始後いきなり床下温度が7℃から18℃まで上昇
真冬の2月中旬、21℃まで上昇する事もありました。
床下に熱を捨てている!と言う人もいますが、床下から暖めているとも取れます。

さらにAir断は、ゆっくりと家全体を暖め、3週間後には昼間暖房を止めなければ、
汗ばむほど温度が上昇。1階も2階も、24℃をキープするようになり、
底冷えを感じる場所は一切ありませんでした。
さらに、東京モデルでは安価なアルミサッシを使用しています。
アルミサッシの欠点は、結露!ですが、スタッフが常駐してから、一度も結露は発生しませんでした。

「本当に断熱材は入ってないのか?」

来場したプロも驚く暖かさ!を発揮した無断熱材の家。

これが意味するのは、「断熱材はいらない」と言う事実。
もちろん、対流断熱Air断があれば!と言う条件が付きますが・・・
愛知断熱実験棟、Air断愛知モデル、Air断北海道モデルの実測データから
導かれた結果と同じ答え・・・。
しかし断言は出来ません。夏 どうなるのか?が残っています。

ただ、我々がこれまでの実験や実物実測データを検証して思うのは、
最近の家づくりは、コンピュータマシンカットや、材料の進化で、
気密性能が大きく向上しています。外部の空気を極限まで遮断する技術が進化した現在、
昔とは比べ物にならないほど、向上した建築技術によって、断熱材に頼ることなく、
高い断熱性能を発揮する家を、作れるようになっていた気がします。

だからと言って、無断熱材の家を推奨するわけではありません

「断熱材の性能ははどれも同じ」と言う事が分かれば、安価な断熱材でも安心して使用出来ます。
建ててからでは、取り換える事は出来ない断熱材、そして多くの人が、
どれにすれば良いのか?迷うのが断熱材です。
「断熱材はどれが良い?」
20年前 問われた質問に、我々は答える事が出来ませんでした。
今やっと答える事が出来ます。
「どれも一緒ですよ、だから、安ければ安いほどいいと思います。
だって、無くてもイーんですから」
と。

もちろん、我々の実験や実測が正しいとは言い切れません。
しかし、愛知モデル、北海道モデルや、東京無断熱材モデルのデータを見る限り、
高い確率で正しいと考えています。

これらの情報が、皆様の家づくりにお役に立てれば幸いです。

株式会社 ハマホーム

住宅検査 ホームリサーチ
株式会社 ハマホーム

兵庫県 神戸市北区 モデルハウス

株式会社 ハマホーム
分譲中モデルハウスが数件あります。
データをご覧になりたい方はご一報下さい。

天井断熱 グラスウール

国内で初めてAir断を採用した工務店です。
2015年12月24日に愛知県モデルハウスを体験。
「理にかなった工法だ、これは凄い…」
以来全物件に”Air断”を導入しています。
Air断老舗中の老舗!
ご質問があればお気軽にご相談ください。

愛知県 大府市 モデルハウス

株式会社アセットリンク

愛知県 大府市 モデルハウスデータ

2017年12月から記録中
外部、リビング、床下、小屋裏の温湿度データを見る事が出来ます。
2階建て屋根断熱で、発泡ウレタン現場吹付です。
パスワードは、株式会社アセットリンクにお問い合わせください。

1台のエアコン暖房のみ。
全ての部屋が20度前後を推移しています。
(エアコンは24時間20度設定)

滋賀県 甲賀市 モデルハウス

滋賀県 甲賀市 モデルハウス

株式会社 岡春工務店 モデルハウスデータ

2階建 天井断熱 グラスウール100
2017年7月から、外部、リビング、2階、床下、小屋裏の温湿度データを見る事が出来ます。
閲覧にはパスワードが必要です。岡春工務店に問合せ下さい。


1月2月は、マイナス5度まで外気温が下がるエリアです。
2月に訪問した時は、1台のエアコン暖房で、室内は22度前後!少し汗ばむほど暖かかったです。

愛知県 東海市実験棟

愛知県 東海市 実験棟データ

44坪2階建て住宅の一部を断熱材の実験室として活用しています。
建築雑誌の表紙を飾った事もあります。
住宅検査 ホームリサーチ
愛知県 東海市実験棟


現在の実験室はご覧のような感じです。
6畳洋室東に面する部屋を利用して実験しています。
住宅検査 ホームリサーチ
愛知県 東海市実験棟


室内は常時エアコンで冬28度、夏25度に設定してあります。
2014年から実験を開始し、すでに4年分のデータが蓄積されています。
30p四方の壁の中に温湿度センサーが入れてあり、30分毎に計測してサーバーに送信しています。
サーバーで受信したデータは、リアルタイムで閲覧できるようになっています。

現在12種類の断熱材をテストしています。
実際のデータはこちらからご覧になれます。
(閲覧にはパスワードが必要です)

モデルハウスデータ

愛知県 美浜町モデルハウスデータ
2015年から計測中
住宅検査 ホームリサーチ
モデルハウスデータ


2016年の写真
実際のデータはこちらのをクリックしてご覧ください。
2017年には50mm発砲ウレタンを外部に貼り付け、完全外断熱化しました。
住宅検査 ホームリサーチ
モデルハウスデータ


雨漏り結露センサーが90か所に設置してあります。
雨漏りは今の所ありませんが、結露は頻繁に発生している事がデータから分かりました。

外断熱の効果については、外断熱の実態で詳しく説明してありますが、一言でいうと、全く無意味でした。
期待していただけに残念でした。