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2024年2月Air断北海道モデル 暖房料金18,822円を達成!



昨年気密性能を高めた結果!
2024年2月
Air断北海道モデル、一般家庭暖房モードでの暖房料金は、18,822円を達成しました!

−15℃まで下がる、極寒北海道、近隣の暖房費は5万円を超える中、この価格は驚異的。
断熱材はオールグラスウール100o。
基礎断熱なし。
床暖房もパネルヒーターもなし。
エアコン暖房だけで、底冷えせず、体感したお客様も、「暖かい」を連発。

Air断の断熱力が、暖かさと、エコな電気代に繋がったと思っています。
更に、1滴の結露も発生する事なく、ホコリが少なく、家庭臭の少ない、異次元の空気感も実現。是非モデルハウスを体感してみてください。より一層ご理解いただけると思います。

うちの教授は、断熱等級が高いほど、エコになる!と言ってますが



「うちの教授は、断熱等級が高いほど、エコになる!と言っていますが・・・」

大学生からのご質問だと思います。
現在の計算だと、そんな結果が出てきますよね。
しかし、現場は違っています。
必ずしも正しいとは言い切れませんが、解説いたします。

確かに、熱伝導率が低い材料を使用すれば、熱は伝わりにくくなります。
これは当然です。しかし、熱が伝わりにくくなる事は、長所でもあり、短所でもあります。
この「短所」が、計算に盛り込まれていない事で、現場とのギャップが生まれていると判断しています。


熱伝導率が低い断熱材を使用すれば、冬、冷たい熱が、室内に伝わりにくくなります!
だから、暖房料金が少なくて済むと言われます。
外皮計算や熱抵抗の計算では、この部分を計算しています。
しかし、冬でも日の出とともに温度は上昇します。
温度が上昇すると、熱が伝わりにくい断熱材は、上昇した熱も伝わりにくくなります!
その為、余計に暖房料金がかかります。

夏も、上昇した熱を伝えにくいのが、熱伝導率が低い断熱材です。
つまり、断熱等級が高い家ほど、上昇した熱を伝えにくい、エコな冷房に貢献します。
しかし、正午をピークに、どんどん外気温度は下がります。
この下がった熱も、伝えにくいのが、熱伝導率が低い断熱材です。
熱が下がりにくいから、余計に冷房料金がかかります。

この部分が、まったく計算されていない事が、現場とのギャップを生んでいると思います。
現在の熱抵抗計算では、
冬は、冷たい熱が入りにくくなる。
夏は、暑い熱が入りにくくなる。
この部分だけを計算しているので、熱伝導率が低い断熱材を使えば使うほど、断熱性能は、ぐんぐん高まります。
しかし、冬でも日中、暖かくなりますし、夏でも午後や、日没後は涼しくなります。この時、熱伝導率が低い、つまり、熱を伝えにくい高性能断熱材は、冬は暖かい熱を、夏は涼しい熱を取り入れにくくなります。

この部分を考慮して計算をし直すと、プラスマイナスゼロ、どんな高性能断熱材を使っても、変わらない計算結果が示されます。



熱伝導率が低い断熱材を使えば、断熱性能が高まるのであれば、とっくに、断熱論争は終わっています。
しかし、どんなに断熱性能の高い断熱材を使用しても、どれだけ気密性能を高めても、以前と変わらない!
「こんなにお金をかけて、以前の家と変わらないんじゃ、お客様に申し訳ない!」

多くの工務店が、現場で悩んだ実態から、検証を進め、分かってきたことが、「結局、熱は、同じ量伝わっている!」でした。

こちらの実験は、熱伝導率0.02、高性能断熱材を使って作った縮尺模型と、0.03一般的断熱材を使って作った縮尺模型を、冷凍庫に入れて、内部温度が下がる時間を測定した動画です。
10℃下がるのに要した時間は、一般的断熱材が5分。
高性能断熱材がが7分。その差は2分しかありません。
もちろん、それ以降は、どちらも10℃下がった断熱材の塊となるので、室内への影響も全く同じです。
つまり、5分で10℃下がる一般断熱材と、7分かかる高性能断熱材、2分エコなります。
これが長所!
そして、ここから先が短所。
冷凍庫から取り出し、10℃上昇する場合も、熱伝導率0.02高性能断熱材は7分かかります。
しかし一般的断熱材は5分で10℃上昇。
今度は、一般断熱材の方がエコになります。


しかし計算では、冬は7後に10℃下がる部分と、夏は、7分後に10℃上昇する長所だけしか計算しません。
これが「高性能断熱材の圧勝」と言う図式に繋がります。
計算が間違っているとは言いませんが、短所も含めて計算する必要があると判断しています。

もちろん、長所を短所が打ち消すので、差し引きゼロになると私たちは判断しています。
物理に詳しい方の意見は、「外気温度が上下する以上、長所を短所が打ち消さなければ、エネルギーが増加し続ける、あり得ない状態になります。物理の基本、エネルギー保存則に反します」と語っていました。


極寒北海道Air断モデルの、2024年2月暖房費は、1階エアコン料金が18,822円を記録。
この料金で、家中どこにいても寒さや底冷えを感じない、トイレもクローゼットも暖かい環境を作り出します。

断熱材は、最も安価な断熱材100ミリ。基礎断熱もしていません。
それでも、北海道では敵なしの、安価な電気料金を達成した理由は、断熱性能を、断熱材に求めたからではありません。

「断熱材はどれも同じ!」という概念で家づくりを再構築した結果が、エアコン暖房では不可能!と言われた極寒北海道で、安価な暖房費用で家中暖め、底冷え、結露のない環境に繋がった!と判断しています。

ご理解いただけたら幸いです。

ファンが動かない!



築7年のお客様から、「ファンが動かない」と連絡があり、12月22日、調査に伺いました。
兵庫県の北部、とても寒いエリア。
この日も気温2度。
寒い日でした。

Air断初期ユニットだけに、“故障”かと思いましたが、ファンが動かないのはお客様の勘違い。
初期ユニットが現役バリバリで動いていました。
そして、室内も暖かく、何も問題ありませんでした。
外部温度や湿度で止まったり動いたりするので、勘違いしたようです。
説明を終えると、お客様が語り始めました。

「もう7年になるんですが、この家一度も結露したことがないんです」
「そうですか、それは良かったです」

結露しないのは、Air断の真骨頂!
壁内部の結露も防止するから、家にも優しい!

「エアコンがほとんどで、たまにガスファンヒーターを使っても、結露したことないんです。
本当に快適。夏も涼しいし、冬は暖かいし、ホコリも匂いも少ない。
妻も、本当に気に入ってました…」

“えっ…過去形…”

「妻は去年亡くなったんです。
この家が好きで、最後まで環境の良い家に住むことができて、本当に感謝してます。
ありがとうございました…」

突然の感謝に、言葉が見当たらず、何を話したか覚えていません。
こみ上げる感情と、崩壊しそうな涙腺を必死で押さえ、平静を装って、お礼を言ったことを記憶しています。

帰り際、「うち、猫もいるんですよ。ほらあそこ!」
“ミャー!”
「えっ、2匹も!全ッ然匂いませんね」
「みんなに言われます。匂いもしない。本当に快適です」

お客様、7年前、まだまだ無名だった頃、Air断を選んでいただいて、本当に感謝しています。
7年住んでいただいて感謝しています。
そして、ご主人にも、奥様にも気に入っていただけて、心から安堵しています。
Air断を理解し、丁寧に作り上げてくれたハマホーム株式会社の皆様にも感謝しています。

帰って、皆に伝えました。
皆言葉に詰まり静まりかえった中で、設計吉田がぽつり、「泣けてくるほどうれしいですね」

Air断7年オーナーのお客様、貴重な体験談、本当にありがとうございました。
そして、奥様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

「うちの教授は、壁も窓も、熱伝導率が低い方が熱が逃げにくいので、エコになると言ってます」



「うちの教授は、壁も窓も、熱伝導率が低い方が熱が逃げにくいので、エコになると言ってます」
大学生からのご質問です。
お応えします 。
部分的には、熱伝導率が低い、高性能断熱材の方が、エコ、になるのは事実です。
しかし、時間差で、エコ同等のロスが発生すると言われます。
見逃されがちですが、このロスも計算しないと、正しい結果にはならないと思います。
こちらは、Air断東京モデル、1月の外気温度推移です。
夜間温度が下がり、明け方から温度は上昇します。

高性能断熱材の場合、夜間外気温度が下がり始めても、熱が下がりにくいので、室内温度も下がりにくく、エコになります。

一方熱伝導率が高い、安価な断熱材の場合、夜間外気温が下がり始めると、素早く熱が下がるので、室内温度も下がりやすく、ロスが生じます。
この差は30分程度。
つまり、30分で10℃下がる、安価な断熱材に対して、1時間で10℃下がる、高性能断熱材!
しかし、1時間後は、どちらも10℃下がっているので、室内に与える影響は全く変わりません。

つまり、10℃下がるのに30分遅れる、この部分だけ、高性能断熱材のほうが、エコ!となります。

しかし、明け方温度が上昇し始めると、安価な断熱材は、30分で温度が上昇しするので、室内温度も上昇し、エコになります。
一方、高性能断熱材は、1時間かけて上昇するので、室内の温度も上がりにくくロスが発生。

このように、安価な断熱材でも、高性能断熱材でも、エコとロスが交互に繰り返されます。

トータルすると、この台形部分が、安価な断熱材と、高性能断熱材の、室内に与える熱量です。
面積を計算すると、どちらも同じになります。
つまり、室内が影響を受ける熱の総量は、どちらの断熱材も変わらない!となります。熱の総量が変わらなければ、どちらかがエコで、どちらかがロスとは言えなくなります。

しかし、エコの部分だけを切り取る、偏った計算をすると、当然、熱伝導率の低い高性能断熱材を使えば使うほど、限りなくエコになる計算が成り立ちます。
しかし、現実は、そうはなりません。


室内に影響を与える、熱総量は変化していないのですから、エコに偏ったり、ロスに偏ったりすることは、理論上ありえないと言われます。

事実、高性能断熱材を使って建てた家も、他の家と同等の電気料金でした。
建てた工務店も、「変わらない事がオカシイ」とつぶやいていましたが、理論的には、「変わる事がオカシイ」となります。

「熱が逃げにくいので、エコになる」

確かに、間違ってはいませんが、それは長所だけを切り取った結果です。
熱が逃げにくい事で発生する「短所」も理解し、トータルで断熱を考える事が必要だと思います。
ご理解いただければ幸いです。

チャンネル登録数1000名突破のお礼



YouTube 動画配信を始めて、3年、お陰様で、チャンネル登録数1000名を突破する事が出来ました。
登録していただいた皆様、心より御礼申し上げます。

「断熱材は断熱していない」

言えば言うほど、仲間が減り、業界からはバッシングを受け、存続の危機に立たされた事もありました。

事実を伝える難しさを改めて感じた次第です。
今は、「断熱材は、断熱していないかも?」やんわりとした表現に変更。
少しずつ理解者が増え、今に至ります。

これもひとえに、弊社の検査、そして、開発間もない、Air断を選んでいただいたお客様、工務店様のおかげでございます。
さらに、登録者様が増えるたび、励まされ、気持ちが奮い立ち、よりわかりやすい動画作成に繋がりました。

今後も、これから家を建てる多くの皆様に、お役に立てるわかりやすい情報を発信させていただくつもりです。

冬期に屋根で暖まった空気を床下で温めて、その熱を夜間活用することはできますか?



「冬、屋根で暖まった空気を、床下に送り込んで、床下を温め、その熱を夜間活用する仕組みをご存じですか?」
「その仕組みを取り入れると、さらに良くなるのでは?」
とご質問を受けました。

解説します。

屋根で暖まった空気を、床下に下げることが困難だと思います。
暖まった空気は、浮力により上昇こそしますが、下がることはありません。
下がる頃には、温度を失っていると思います。

更に、空気で、床下のコンクリートを温めるには、とても大きな熱量が必要になります。
屋根で温めた空気程度で、床下コンクリートが温まるとは考えられません。

聞いたことはありますが、理論的に間違っていると思います。

更に、弊社が計測した冬季の屋根裏温度は、過去10年間のデータを検証しても、30℃を超えることはほとんどありません。
2時間程度、最大でも25℃程度までしか上昇しません。

この熱量で、床下コンクリートを温めることなどできないと思います。
あくまでも、弊社計測データに基づく見解です。
参考になれば幸いです。