No.124の記事

熱交換換気扇について

熱交換型換気扇を使用すれば、もっと効果が上がるはず

と質問があったので、以下弊社の見解を説明します。

夏の場合、室内で冷房した空気を熱交換フィルターを通して室外に排出。
この時、室内の温度の低い空気が熱交換フィルターを通る事で冷たくなります。
そこに外部の温度が高い空気が入り込みます。
温度が高い空気は、熱交換フィルターの冷たい熱で冷まされ室内に入り込みます。
これを連続する事で、室内の冷たい熱を外に捨てる事なく空気の入れ替えを行います。



冬はこれが逆になります。



一見するととてもエコな換気扇に思えますが、
1.熱交換フィルターを通り抜ける為に、強力なモーターが必要
2.春、秋の時期は、熱交換する必要がなく無意味
3.冬寒く夏暑い場所に熱交換型換気扇が設置されるので、性能が出にくい
4.フィルターの目詰まりが激しく、2か月に1度は清掃が必要
5.フィルターの交換が1年に1度は必要
6.汚れたフィルターを通って入り込む空気は、臭い。
この様なデメリットが報告されています。

特に目詰まりは激しく、1〜2週間で真っ黒になるそうです。
強力なモーターで吸い込むので、ホコリ以外に虫などもフィルターに付着しているそうです。
これらを通して入り込んでくる空気が、「キレイ」とは言いにくいかもしれません。

以下は弊社スタッフが設計担当者から聞いた、熱交換型換気扇を使用した、「超高気密超高断熱住宅」の1年点検を行った時の感想です。

※いきなりの玄関臭で出迎えられました。強烈でした。
 キッチン臭、家庭臭、クローゼット臭、様々な臭いを”芳香剤”でかき消しているような感じ。
 あらゆる場所に”芳香剤”が置かれ、吐き気がしました。
 熱交換フィルターは真っ黒で、半年ほど掃除をしてなかったそうです。
 次回からは、マスク2重で点検を行う予定です※

全ての「超高気密超高断熱住宅」がこの様な状態とは限りませんが、弊社が体験した「超高気密超高断熱住宅」では、この様な報告を受けています。