No.286の記事

偶然発見した1型2型断熱材がすごい!



偶然発見した1型断熱材と2型断熱材の性能が凄い!
価格は、最も安価な断熱材と変わらず、性能は10倍!!

まずは、こちらの動画をご覧ください。
200o角の断熱材中央に温度センサーを配置し、5面を冷却して、温度が下がる時間を計測した動画です。
左側が、最も熱伝導率が低い、つまり最も断熱性能が高いと言われるフェノールフォーム。右側はスタイロフォームです。

24℃の室内で、
フェノールフォームは冷却開始後90分で0℃、スタイロフォームは55分で0℃に達しました。

こちらの動画は、右側がグラスウール32k、左側がロックウール。
グラスウール32kは冷却開始後50分で0℃、ロックウールは60分で0℃に到達。

こちらの動画は、右側がグラスウール10k、左側がセルロースファイバー。
グラスウール10kは、30分で0℃、セルロースファイバーは、80分で0℃に到達。


どの断熱材も、2時間経たずに0℃に到達しました。

そんな中、3時間経っても0℃に到達しなかった1型断熱材。
そして、3時間経っても10℃をキープした2型断熱材。

1型断熱材は、実験中のミスから発見した、断熱材にちょっとした加工を行なったもの。
2型断熱材は、さらに拡張したもの。

さらに、冷却後の加熱データがこちらです。
保冷剤を外し、何時間で室内温度に復帰するかを記録しました。
セルロースファイバーは、3時間後には23℃に到達。
対する2型断熱材が23℃に達したのは15時間後。
驚異的な断熱性能を発揮しました。

ただし、これは、あくまでも実験室のデータです。
実際の家で、同じようなデータが出るのか?は未知数。

そこで、東京モデルハウス無断熱材の家の、小屋裏部分に2型断熱材を施工。
昨年の温度データと比較する事で、性能を解析しました。
その、驚くべき結果をお伝えします。

まずはこちらが、昨年2021年3月20日の、外気温度、小屋裏温度です。
小屋裏温度は、外気温度の影響を受けて、上下しているのがお分かりいただけると思います。
そしてこちらが、2型断熱材施工後の今年2022年3月20日の、外気温度、小屋裏温度です。

一目瞭然!ですよね。

今年の3月に改修を終えた、2型断熱材施工後の小屋裏温度は、ほとんど変化していません。
これが、室内温度にも、大きく影響しました。
こちらは、昨年2021年3月20日の、外気温度、小屋裏温度に加え、1階リビング2階ホールの温度です。
1階リビングのエアコン暖房だけなので、2階は2〜3℃(にさんど)温度が下がります。
これは、愛知モデル、北海道モデル、断熱実験棟、全てのモデルに共通します。どんなに工夫しても、暖房機器から離れた2階では、温度が下がります。
ところが、2型断熱材施工後の、2022年3月20日のデータが、こちら!
1階2階の温度差がほとんどありません。
細かく見ると、2階温度の方が高い時間帯もあります。


「断熱材はどれも同じ…無くても変わらない」

とお伝えしてきた弊社ですが、この1型2型断熱材は「別格」 と考えるしかないと判断しています
また、これまでの断熱材との混合を避ける為にも、1型2型を「超断熱材」と表現する予定です。
気になる費用は、最も安価なグラスウール10Kと同等。
ただし、一つだけ欠点があります。
それが、「熱が遅れて伝わる事による、結露」です。
周囲が暖かくなっても、「超断熱材」はヒンヤリ!そこに大量の結露が発生します。

だから、Air断が必須となります。
Air断の対流が無ければ、あっという間に結露が発生、これが原因で、実用化が遅れたと判断しています。

「超断熱材2型」を施工した東京モデルハウスでは、今のところ一切結露は発生していません。
今後、最も結露が発生しやすい春、そして夏季を観察した後で、詳しくご説明させていただきます。