No.315の記事

「夏暑い、冬寒い、どうなってる?」クレームが入りました。




夏暑い冬寒い、どうなってる?」

クレームが入りました。

クレームを受けた物件は、平屋、引き違いサッシがたくさん使ってある設計。
当初、図面を拝見した段階で、「これはAir断には不向きな物件」と判断。
お断りの回答をさせていただいた経緯があります。


不向きと言うよりも、”断熱性能が低い”設計の場合、Air断でカバーする事は出来ません。
引き違いサッシが、壁面積の7%を超えるような、窓の多い設計では、気密性能が大幅に低下すると言われています。さらに、サッシなどの開口部合計が、壁面積の10%を超えても、断熱性能が下がると言われます。
さらに平屋は、夏最も暑く、冬最も寒い屋根裏の影響を受けやすいので、断熱性能が下がります。
構造的に断熱性能が低いケースがある事をご理解ください。
クレームを受けた物件は、平屋で、開口部面積が、壁面積の20%を超える、断熱性能、気密性能共に、とても低い設計でした。

しかし、工務店はAir断でやりたいとの要望。


工務店側が、独自に考えて、弊社が不可能だと判断する設計にチャレンジする!のであれば、弊社は何も言えません。

また、平屋であっても、小屋裏にフトコロを作る事で、2階建と変わらぬ性能を出している工務店もいます。弊社が”難しい”と難色を示した平屋で、見事2階建と変わらない性能を出しました。

「引き違いサッシの変更、さらに平屋の場合は必ずフトコロを設けてください。」
念押し
して、Air断本体を発送した経緯があります。図面にも記載しました。

しかし、弊社の提案は受け入れられていませんでした。

出来上がった家を確認して驚いたのが、まず念押ししたフトコロがありませんでした。

引き違いサッシは、そのままの設計で施工。
壁取付エアコンが、天井取り付けエアコンに変更。これにより、小屋裏の空気が室内に流入。
気密処理がさらていないコンセント、スイッチボックスからは、大量の気密漏れが発生。それは、人の手でも感じられるほど。
その他の個所からも大量の気密漏れ。
工務店には申し訳ありませんが、あえて言います。
ひどい施工でした。

Air断じゃなくても、夏暑く、冬寒かったと思います。

「ほんとだ、凄く漏れてる、Air断が悪いワケじゃなかったんだ・・・」

お客様には全てを説明し、ご理解いただきました。

「どうすればいい?」

工務店から相談を受けましたが、弊社はAir断と言う仕組みをご提供する会社です。
チャレンジして作った家の改善策を指導できる立場ではありません。
が、考えられる最善策をお伝えして帰ってきました。

Air断は、冷暖房費を抑え、底冷えを解消し、結露発生を抑え、ホコリやにおいが少ない環境を作り出す、優れたシステムです。
しかし、それは、丁寧に造られてこそ得られる効果
特に気密は、システムの根幹を支える重要な部分。
そこが瓦解すると、全てのシステムにエラーが発生します。

弊社は、Air断システムを販売しているに過ぎません。
工務店の設計や施工に問題があれば、本来の機能を発揮しません。
Air断に不慣れな工務店の場合、弊社の検査を依頼してください。
ポイント部分を、細かく丁寧にチェック、指導させていただきます。

デザイン性も重要ですが、光熱費が高騰する現在、断熱性を重要視する事の方が重要だと思います。