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床下結露発生時の湿度

湿度が高いから結露する?

グラフは、昨年7月、床下結露が発生した住宅の床下湿度です。
住宅検査 ホームリサーチ
床下結露発生時の湿度


湿度60%前後!
決して高いとは言えません。
しかし、床下一面で結露水が発生していました。

結露は、「湿度が高いから!」
ではなく、湿度の高い周辺の空気と接触する事で発生します。
グラフは、同じ日の室外湿度。
住宅検査 ホームリサーチ
床下結露発生時の湿度


湿度99%まで上昇している時間が9時間以上。

外部の湿度が、床下に入り込んで結露したと考えられます。

この結露を防ぐには3つ
1.湿度を下げる。(外部湿度を下げるのはホボ不可能)
2.温度差を無くす。(基礎コンクリートは、夏一番冷たい場所。コンクリートの温度を上げれば結露はしない。しかしこれもホボ不可能)
3.風で吹き飛ばす。

3番の「風で吹き飛ばす」が最も安価で効果的です。
Air断では、各所に取り付けられたセンサー値を読み取り、「結露リスクが高い」と判断すると、床下のファンを作動させ、結露を抑制しています。

追伸:
この物件は築3年となり、「床下の湿度も低下した」事を確認して、床下ファンの動作を「動きにくい」設定に変更していました。
オーナー自ら”設定変更”を行ったようです。
「床下湿度が下がったのだから、ファンを動かしてももったいない」
と判断し、床下ファンの動きを「ほぼ動かない」設定に変更。

その直後”異臭”に気付き、床下点検を行うと大量の結露水が溜まっていました。
結露水による”カビ臭”のようなにおいが、室内に漂っていました。(Air断は床下の空気を吸い上げるので、床下に異変が起きれば臭いに現れます。)

ファンを通常運転に切り替えると、3日ほどで床下結露水は消え、同時に”カビ臭”も消えました。
しかし、”カビ”は消えていないので、消毒や清掃料金が必要になります。

一般住宅の場合、結露が発生しても気付くことはありません。
また、結露水を吹き飛ばすファンも付けられていません。
注意が必要だと思います。