No.240の記事

「無断熱材の家は、どうやって作ってる?」

お電話をいただきました。

「無断熱材の家は、どうやって作ってる?」

静岡県の工務店社長からの電話でした。

「普通の在来工法住宅の作り方と同じです、ただ、断熱材が無いだけです」

「外壁から、何を使っているか、順番に言ってみろ!」

「ですから、普通の家と同じです、ただ断熱材が無いだけですけど・・・」

「断熱材が無いのは違法だぞ!!」

「いえ、断熱材が無くても違法ではありません。現に確認申請も下りてますから・・・」

「確認申請は、ちゃんと見てないだろ、知らないのか?断熱材が無いのは違法なんだ」

「いえ、違法ではありません、神奈川で80年続く老舗工務店のトータルハウジング、久野社長が腕によりをかけて作ってくれた力作です、違法なわけないです、何なら久野社長に詳しく説明してもらいましょうか?」

「そもそも、通気層に空気を入れたら、結露するんだ、知らないのか?」

「いいえ、結露しません、してません、確認しています。」

「どうやって確認したんだ!」

「ファイバースコープで何度も確認してます。」

「フフフ・・・ファイバースコープなんかで分かるわけないだろ、目に見えないようなカビが生えてくるんだぞ!」

「目に見えないようなカビなら、別に問題ないんじゃなないでしょうか?」

「ダメに決まってるだろ、それが広がるんだ、知らないのか?」

「広がったら目に見えるじゃないですか!今のところ目に見えるようなカビも、広がりも、全くありませんが!」

「第一、冬は結露でビタビタになるぞ、5.6年すると、とんでもない家になるぞ」

「すでに、愛知モデルは7年経過してます、先月ファイバースコープで確認しましたが、前年と全く同じで綺麗な状態でしたよ。」

「だから、ファイバースコープじゃわからねぇって言ってんの、隅々まで見えねーだろ」

「いえ、ちゃんと見えますよ」

「だいいち、断熱材の実験は、どうやって実験したんだ?」

「300ミリ角のボックスに断熱材を入れて・・・」

「そんな実験じゃダメだろ、そんな実験で『性能が変わらねぇ』って言ってんのか?ちゃんと家で実験しろよ」

「実際の家でもデータを取ってますよ、愛知県には、断熱材実験棟、外断熱実験棟、愛知モデルハウス、鉄筋コンクリート、北海道モデル、そして東京モデル、さらに、加盟工務店が建てたモデルなどでデータを取ってます。全く変わりませんよ。」

「北海道?・・・断熱何を使ってるんだ?」

「グラスウール100ミリです、基礎断熱やってません、エアコンだけで暖房してますが、家じゅう24℃で快適ですよ」

「北海道でも、真冬通気層に空気を出してるのか?」

「当然通気層に空気を送り込んでます、」

「そんな事したら、凍結して壁が壊れるぞ、そんな事もしらないのか?」

「いえ、結露しないので、凍結しないんです。-18℃まで下がった時も、結露もしてませんし、凍結もしてません。」

「どうやって確認したんだ?」

「ファイバースコープで・・・」

「だから、ファイバースコープは見えねぇって言ってんの!」

「見えますよ、見えなきゃ意味がないと思うんですが・・・」

「だいたい、この辺でもエアコン暖房じゃダメなのに、北海道でエアコン暖房って、嘘もほどほどにしろっ」

「嘘じゃありません、本当にエアコン暖房だけで温かいんです」

「お前が体感したのか?」

「いえ、私は体感してません」

「なら、わからねーだろ!嘘つくんじゃねぇ・・・」

「嘘はついてません・・・・」

「うるせぇ、2度と電話してくるなっ・・・」

「電話してません、そちらから電話がかかって来たんですよ・・・」

「プチッ・・・・・」


住所と名前は分かってます。
電話はしませんが、資料を郵送して、直接説明に伺うべきか検討しています。

私たちが正しいとは限りません、ただ、今までの考え方とは違う断熱方法なので、信じられないのも理解できます。
同じテーブルで話し合えば、より理解が深まるのでは?と思っている次第で・・・。