No.314の記事

2型断熱材の正体は…



2022年8月12日特許取得
2型断熱材と呼んでいた正体は、水でした。
水を壁の中に?バカじゃないのか?

反論はごもっとも!
家にとって最もリスクが高い水を使う事は、とても危険だということを、誰よりも理解しています。
しかし水は、身近な物の中で、最も比熱が高い、つまり、熱が上がりにくく下がりにくい性質を持ちます。
断熱実験でも、他の断熱材とはレベルの違う温度推移を見せてくれる水。
この圧倒的ポテンシャルを、家の断熱として使えないか?
が開発のポイントでした。

しかし、水は、家が最も嫌がる存在。雨水、結露水、湿気が水蒸気が、家をボロボロに虫食む主犯。

だからこそ、長期的に、安全に、天井、壁、床下に入れる為の方法を考えました。
それが、水を、専用パックに入れて溶着する方法。
様々なマシンを使用しましたが、どれもイマイチ。
 そこで、専用マシンを制作。1日1000パック制作出来る段階まで到達しています。
使用する量は、床下に600パック、天井に1000パック、そして壁が7000パックです。
さらに、万が一釘などで穴が開いた場合、パック内の水はこぼれだします。
出来る限り水がこぼれ出ない工夫。
それがジェル化でした。
少量のシリコンパウダーを混ぜる事で、パック内の水がジェル化。
こちらは画鋲で穴を開けた、ジェルパックです。
すでに9カ月が経過しましたが、当時の状態を維持しています。
さらに、Air断東京モデルハウスの天井に設置して半年が経過しました。
これまでに数回確認しましたが、どれも漏れ出すことなく、静かに熱を遮っています。

Air断東京モデルハウス天井導入後、明らかに変化した室内温度は、他の動画でも解説済み。
さらに、Air断大阪モデルハウスでは、天井と床に設置。
2022年猛暑の8月、3180円と言う圧倒的エコなエアコン代を達成しました。
現在Air断九州モデルハウスを計画し、天井、壁、床下全てにU型断熱材、を設置する計画です。
難関だった壁内部には、専用段ボール内に入れて積み上げる独自工法を採用。
この工法で2022年8月に特許を取得。

ただ、段ボールは、湿気に弱い事が問題でした。
湿気が多いと、すぐに、柔らかくなり、崩れ落ちてしまいます。
これを解決したのも、Air断の対流です。
実は、Air断愛知モデルハウスでは、屋根断熱に、段ボールを使用しました。
中身は、水でなく、他の断熱材でしたが、段ボールは、8年経過した今でも新品同様。
当時在籍した設計士も、段ボールメーカーさえも「やめておけ」と反対した段ボール工法でしたが、
Air断であれば、問題が無い事が分かって来ました。

さらに厄介な事は、ジェルパック本体の温度が上がりにくく、下がりにくい性質から発生する結露リスクです。
他の温度が上昇しても、ジェルパックは温度が上がらない、つまり冷たい。
この状態が、結露発生条件にピタリと一致。ジェルパックの温度が上がるまで、限度なく結露が発生します。
しかし、これすらAir断の対流が抑え込む事が分かって来ました。
実際、Air断東京モデルハウス、Air断大阪モデルハウスでは、一度も結露や結露痕を確認出来ていません。

コストは、段ボール費用が18万円程度
パック用ビニールが3万円程度。ジェル化が2万円ほど。
そして水は、1件分の水道代全てでも、2000円程度と、別次元の低価格。
もちろん、ジェルパック製作や、床下、天井、壁に埋め込む人件費は別途必要ですが・・・。

「凍る事は無いのか?」

北海道の真冬、外気が―18℃であっても、Air断の場合、床下は1℃、小屋裏は5℃の熱があり、凍ることはありません。
また、万が一凍っても問題はありません。
何度も凍らせて、溶かしてを繰り返し、ビニールの耐久性を確認しました。


ただし、Air断以外の家では、”熱が上がりにくく下がりにくい水の性能上”結露が発生しやすく、
ダンボールが湿気を吸収することで劣化、すぐに使えなくなってしまう可能性があります。
Air断だからこそ、対応可能である事をご理解ください。

Air断東京モデルハウスでは、天井のみ。
Air断大阪モデルハウスでは、天井と床下。
そして、現在計画中のAir断九州モデルハウスでは、天井と壁と床下全てにU型断熱材、ジェル断を採用する予定です。
壁は、天井と床の5倍強の面積があり、効果も期待できると考えています。

これらの情報が、これから家を建てる皆様のお役に立てれば幸いです。