No.417の記事

アルミサッシが結露しないなんて、そんな事はあり得ない!



アルミサッシが結露しないなんて、そんな事はあり得ない!
プロからご指摘を受けました。

「アルミサッシは、熱伝導率が高いので、すぐに冷たくなる。そこに暖かい空気が接触して、必ず、絶対に結露する!!結露しないなんてあり得ない」
とのご意見でした。

普通の家は、そうなります。
しかし、Air断は違います。今回は、相対湿度、絶対湿度や露点温度などのマニアックな話は抜きで、分かりやすく説明しますが、以下の表現が必ずしも正しいとは言い切れません。参考程度に聞いていただけたら幸いです。

Air断東京、Air断大阪、Air断九州モデルでは、アルミサッシ・ペアガラスを採用しましたが、過去1度も結露発生はありません。
理由は、対流だと判断しています。
空気の成分は、
78%が窒素
20%が酸素
1%が水蒸気。
残り1%が、その他気体。と言われます。
この98%を占める、窒素と酸素は結露する事はありません。
結露の原因となるのは、1%程度の水蒸気です。
つまり、結露する水蒸気は、空気中に1%しか含まれていない事になります。
そして、この水蒸気は、冷たい場所へ移動し、そこで結露すると言われています。
一般の家では、水蒸気が動き回り、冷たい場所に付着、とどまる事で結露!が発生、繰り返す事で大量の水分が発生します。

この時、気体から液体に変化する事を「相転移」と言います。
例えば、水から氷に変化する事も「相転移」と呼ばれます。
この相転移には、大量のエネルギーと時間が必要とされます。
例えば、水1リットルが、-20℃の冷凍庫内で、氷になるには、約8時間から10時間必要。

つまり、水蒸気が、液体の水に変化する場合も、たくさんのエネルギーと、一定の付着時間が必要。もちろん、気体の水蒸気ですから、数時間かかるなんて事はありませんが、一定の付着時間は必要とされます。
一般の家では、外気に冷やされたアルミサッシに、水蒸気が、一定時間付着する事で、気体から水へと変化します。
この一定時間付着がポイント。

Air断では、水蒸気がアルミサッシに、一定時間付着する事が出来ません。
常にゆっくりとした対流が発生しているAir断では、水蒸気が強制的に通気層へ運ばれます。これが、「Air断で結露が発生しない」理由。

アルミサッシを使ったAir断東京、大阪、九州モデルで、過去一切結露が発生していないのは、水蒸気がアルミサッシに一定時間付着出来ないからだと判断しています。
つまり、気体から液体に変化するには、その場でじっととどまる”一定時間”が必要!と言う事。それが、対流で妨げられるから、結露できない。
もちろん、通気層に送られた水蒸気も、壁に付着する事なく、強制的に外部へ運び出されるので、結露できない。

Air断は、この、一定時間水蒸気がとどまる事が出来ない事が、アルミサッシや、通気層でも結露が発生しない理由だと判断しています。

更に、この水蒸気はとても小さな原子の集まり。0.0000004o
内装材も通り抜けるほど小さな粒だと言われます。この粒が内装材、壁材を通り抜けて、壁内部に侵入、対流ゼロの壁内部でユックリ結露するのが、「壁体内結露」と呼ばれる、家で最も怖い現象。
壁内部で変化した水は、長期間壁内部にとどまり、木部腐食を引き起こします。住まい手も気づくことなく、家を壁内部から破壊する壁体内結露。
万が一、サッシやガラスを、結露しない樹脂サッシやトリプルガラスに変更しても、壁内部の結露を防げるわけではありません。


しかしAir断では、この壁体内結露さえ抑制します。
こちらがその証拠!
Air断モデル壁内部の絶対湿度グラフをご覧ください。湿度が上昇し始める5月、外部絶対湿度がこちら、室内絶対湿度がこちら、そして、壁内部絶対湿度がこちら!依然7g程度の絶対湿度環境を維持しています。これは、水蒸気が壁内部に入り込んでいない事を示す貴重なグラフ。
6月がこちら、依然壁内部絶対湿度は8g程度。そして7月、上昇する外部絶対湿度と室内絶対湿度に対して、壁内部湿度は依然10g程度。そして8月、最も湿度が上昇する時期でも、壁内部湿度は10g程度までしか上昇していません。
9月がこちら、10月がこちら、徐々に下降して冬季に入ります。
対してセルロースファイバーを使った、断熱等級7、高気密高断熱住宅、5月外部絶対湿度と、壁内部絶対湿度がこちら。
6月がこちら、7月がこちら。壁内部は、外部絶対湿度と同等の17g。最も湿度が上昇する8月では、壁内部絶対湿度は23.4gまで上昇。いつ結露が発生してもおかしくない、いや、すでに発生している可能性が高い壁内部環境に達しています。

同じ時期、Air断の壁内部は10g前後。これが対流で、サッシやガラスの結露、更には、壁内部の結露を抑え込むAir断の真骨頂!


もちろん、他の理由もありますが、そちらは今回割愛!


ご質問頂いたプロの皆様、これが、弊社が判断した「アルミサッシでも結露が発生しない理由」です。間違えている可能性もありますが、参考にしていただけたら幸いです。