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湿度対策に関して!



「壁内部の断熱材セルロースファイバーが湿気を吸収する」
「無垢材が湿気を吸収する」
これらを検証しました!
まずセルロースファイバーは、湿気をほとんど吸収していませんでした。

これは高湿度状態の部屋に、1週間セルロースファイバーを放置して、その重さを測定した実験にて検証済みです。

加湿器5台で、常時90%以上の高湿度状態にした部屋に、セルロースファイバーを放置。
セルロースファイバーが、湿気を吸収するなら、重さが増加するはずです。
しかし、1週間計測を続けましたが、重さは増加しませんでした。
つまり、セルロースファイバーは、湿気を吸収していない!と言えます。

実験は2度行いました。
さらに、セルロースファイバーを施工した家の湿度も計測しましたが、
湿度が上昇する夏季、室内の湿度も上昇。セルロースファイバーが湿度を吸収しているとは判断出来ませんでした。


次に無垢材です。
無垢材は、湿気を吸い込みます!が、その量はゴクゴクわずか。
2キロの木材の重さを、冬季と夏季で比べましたが、重さの違いは確認出来ませんでした。
つまり、はかりでは確認出来ないほどの、少しの量しか吸収していないと考えられます。

まとめます!
セルロースファイバーや、無垢材などで、湿気を吸収する事は難しいと判断しています。
確かに、無垢材は湿気を吸収しています。が、その量はとても少なく、
そして限界値を超えて湿気を吸収する事は出来ません。
無垢材は、5月、6月には吸収出来る限界値を超え、7月、8月には1gも吸収していない!と判断しています。

つまり、材料等で、湿気を吸収する事は難しい。
さらに、室内に入り込む大量の湿気をコントロールする事は、不可能だと思います。
壁を漆喰に変えても、漆喰壁が吸収する量にも限界があります。
35坪2階建住宅の場合、夏季の室内には、10ℓの水蒸気が存在していると言われます。
たとえ、この10ℓの水蒸気を、漆喰壁や無垢材が吸収したとしても、
24時間換気、ドアの開け閉めにより、新たな水蒸気をたっぷり含んだ空気が供給され続けます。
限界値を超えた漆喰壁や無垢材は、その後1gも吸収する事はありません。


次から次へと入り込んでくる湿気をコントロールするには、
エアコンなどの機械式除湿装置を使わなければ不可能
だと判断します。

これらの情報がこれから家を建てる皆様のお役に立てれば幸いです。

冷却実験だけでは性能は分からないだろ!



「冷却実験だけでは性能は分からないだろう、加熱実験もしないと!」

とご意見をいただいたので、投光器による放射熱実験の動画も公開します。
保冷剤による冷却実験は、熱の伝わり方、伝導、対流、放射のうち、伝導実験にあたります。
断熱材は壁内部に置かれるので、対流は無視できるとして、残りの放射による熱の伝わり方が、今回の投光器による放射熱実験だと判断出来ます。

各断熱材を、200o×200o×100oの段ボール箱に入れて、上から投光器による放射熱で加熱する実験を行ないました。(冷却実験と同じ段ボールです)
放射後、断熱材内部の温度が、どのように変化するのか?を動画で記録。

まずこちらの動画は、グラスウール10kと、高性能グラスウール32kの比較です。
左側がグラスウール10k、右側が高性能グラスウール32kです。
加熱開始から3分後にグラスウール10kが30℃を突破。9分後にグラスウール32kが30℃を突破。
12分後、グラスウール10kが40℃を突破、20分後には50℃を突破しました。
32分後にグラスウール32kが40℃を突破、2時間20分後に50℃を突破しました。
5時間加熱した時点で、グラスウール10kは最高60.9℃まで上昇。グラスウール32kは、最高51.6℃まで上昇しました。

次の動画は、左がロックウール、右がセルロースファイバーです。
右側セルロースファイバーが、15分後に30℃を突破。
ほぼ同タイムの16分後に、左側ロックウールが30℃を突破。
35分後に、左側ロックウールが40℃を突破。
対するセルロースファイバーは、1時間39分後に40℃を突破。
5時間加熱した時点で、ロックウールは最高48.3℃まで上昇。
セルロースファイバーは最高45.2℃まで上昇。
両方とも、50℃を超えることはありませんでした。

次の動画は、左がスタイロフォーム、右がT型断熱材です。
まずスタイロフォームが12分後に30℃を突破しました。
同じくスタイロフォームが25分後に40℃を突破しました。
そして同じくスタイロフォームが49分後に50℃を突破しました。
対するT型断熱材は、1時間後に30℃を突破。そして2時間26分後に40℃を突破。
5時間加熱した時点で、スタイロフォームは最高55.5℃まで上昇。
T型断熱材は47.1℃まで上昇。50℃を超えることはありませんでした。

最後が、左側フェノールフォーム。
熱伝導率最低の、最も高性能と言われる部類の断熱材。
そして右側が、U型断熱材です。
フェノールフォームが23分後に30℃を突破。
44分後に40℃を突破。
1時間33分後に50℃を突破。
対するU型断熱材は、3時間10分後に30℃を突破。
5時間加熱した時点で、フェノールフォームは最高54.3℃まで上昇。
最も高性能と言われる断熱材ですが、放射に対しては案外普通・・・
U型断熱材は、最高34.1℃まで上昇。
35℃を超えることはありませんでした。

まとめます。
グラスウール10kは、1時間後に57.6℃まで上昇し、最大60.9℃まで上昇しました。
グラスウール32kは、1時間後に47℃まで上昇、最大51.7℃まで上昇しました。
ロックウールは、1時間後に46℃まで上昇、最大48.4℃まで上昇しました。
セルロースファイバーは、1時間後に37.6℃まで上昇、最大45.1℃まで上昇しました。
スタイロフォームは、1時間後に52℃まで上昇、最大55.4℃まで上昇しました。
T型断熱材は、1時間後に29.8℃まで上昇、最大47.1℃まで上昇しました。
断熱材最高峰、フェノールフォームは、1時間後に45℃まで上昇。最大54.2℃まで上昇しました。
そして、U型断熱材は、1時間後に24.6℃、最大34℃までしか上昇しませんでした。

今回の実験は、夏太陽光の影響を想定した実験です。
冬を想定した冷却実験でも、今回の投光器による加熱実験でも、T型U型断熱材は、他の断熱材を大きく引き離しました。

熱伝導率だけの値で比較すると、
1.フェノールフォーム
2.スタイロフォーム
3.グラスウール32k
4.セルロースファイバー
5.ロックウール
6.グラスウール10k
7.U型断熱材(けた違いに悪い)
8.T型断熱材(けた違いに悪い)
となります。

しかし、弊社が実験した測定値で並び替えると、
1.U型断熱材(断トツ)
2.T型断熱材
3.セルロースファイバー(以下ほぼ横ばい)
4.ロックウール
5.グラスウール32k
6.フェノールフォーム
7.スタイロフォーム
8.グラスウール10k(断トツに悪い)
となります。

弊社の実験が正しいとは限りません。
しかし、様々な想定を行ない、冷却実験、放射熱実験、そして、実際のモデルハウスデータを解析する限り、弊社実験データは正しいと判断しています。

ちなみに、東京モデルハウス無断熱材の家、小屋裏にU型断熱材を施工した後の今年5月25日データと同じ外気温度の、断熱材が無い、昨年5月30日の2階温度データがこちらです。
今年5月25日は、外気温度が30℃に達する中、2階温度は、25℃を超えていません。
対するU型断熱材を入れる前の昨年は、27.7℃まで上昇。
小屋裏にU型断熱材を入れただけで、これだけの効果をもたらすので、床下、壁、小屋裏に施工する九州モデルハウスでは、さらに大きな効果が得られるのでは?と、スタッフ一同期待しています。

これらの情報がこれから家を建てる皆様のお役に立てれば幸いです。

夏季の湿度対策に関して!



夏季の湿度対策に関して!

Air断愛知モデルハウス 室温25℃、ジメっとする・・・
Air断東京モデルハウス 室温25℃、カラッとする・・・
※Air断愛知モデルハウスは沿岸部だから!と考えていましたが・・・!

Air断東京モデルハウスでは、室温25℃でカラッと感じます。
しかし同じ室温でも、Air断愛知モデルハウスはジメっと感じます。

どちらも、外部の絶対湿度は1㎥あたり20g程度。ほぼ同じでありながら、Air断東京モデルハウス室内は15g。
Air断愛知モデルハウスは外部と同じ20g。

この差は、Air断の吸気経路だと判断しています。

Air断東京モデルハウスでは、エアコン上部に吸気口を設けています。
吸気口から入った全ての空気をエアコンが吸い込み、湿気を除去して室内に放出しているので、湿度が抑えられています。
対するAir断愛知モデルハウスは、天井埋め込み型のエアコンなので、エアコンの横から空気を取り入れています
この吸気経路では、取り入れた全ての空気を、エアコンが吸い込む事は不可能。湿気をたっぷり含んだ空気が漏れ出し、室内を循環。
その後、エアコンが吸い込んで湿気を除去しますが、Air断東京モデルハウスと比べると効果は半減。
この結果が、室内湿度に現れていると思います。

以前、暑がりの工務店社長がAir断東京モデルハウスを見学した時に、「色んなモデルハウスを見学してきたけど、
室温26℃で、涼しいと感じた事は一度も無かった!それが、同じ室温で、なんで、こんなにも涼しいんだ?何なんだこの家は?対流か?やはり対流なのか?」
と驚いていた事があります。

たった5gの差!と思うでしょうが、1㎥に15gの湿度は、4月〜5月の湿度です。
そして、湿度が少なければ、汗が乾きやすく、カラッと感じます。
対して、室内20gの湿度は、7月8月の湿度。
汗が乾きにくくなり、ジメっと感じるようになります。


こちらは、Air断愛知モデルハウスで、毎年カビが発生していた革靴と革のカバンですが、Air断東京モデルハウスに持ち込んで1年。カビは全く発生しませんでした。 
Air断愛知モデルハウスと、Air断東京モデルハウス、外部の絶対湿度は同程度でありながら、室内湿度は5g近く低い。
この違いは、エアコンを直接通り抜ける吸気設計と、そうではない吸気設計によるものだと判断しています。

今後も検証を進めご報告させていただきます。

Air断 夏の対流イメージ




Air断 夏の対流イメージ

まず始めに、一般的な高気密高断熱住宅の室内の空気の流れを説明します。
換気ファンが2台、そして各部屋の壁に吸気口が取り付けられていて、吸気口から外気を直接室内に取り込みます。
年末の大掃除の時に、網戸に付着した真っ黒な汚れの清掃に苦労したことはありませんか?あの汚れの原因である花粉や砂塵をたっぷり含み、外気温そのままの空気を室内に取り込んでいるわけです。
そして、この花粉や砂塵、さらに室内の衣類や寝具などから発生する綿埃を含んだ空気が、エアコンに吸い込まれて、フィルターが目詰まりします。
さらに、エアコン内部まで入り込む花粉や菌が、熱交換ラジエーター部分に付着。結露水を含んで、カビが発生。そのカビの隙間を通り抜けて排出される空気が、あのエアコンのイヤな臭いを放ちます。

対する、Air断住宅は、全く別の換気経路になります
吸気口はエアコン上部に設置、さらに壁に25台のファンを取り付けます。
夏季、室内の温度を上昇させるのは、天井と壁です。特に2階天井は50℃近くまで温度が上昇します。
この熱を持った天井と壁に接触した空気が、家全体に広がって、室内の温度を上昇させます。
Air断住宅では、壁に取り付けられたファンが高温になった空気を真っ先に吸い出します。
ファンによる空気の排出により、室内では下から上へ上昇するような対流が発生していると考えています。
そのため、室内で発生した綿埃や、外から服などに付着して持ち込まれた花粉や砂塵は、この対流に乗って、ファンから室外へ排出されます。

次に、25台のファンによって排出された量の空気が、エアコン上部の吸気口から入り込みます。
Air断住宅は、床下外周部の広い範囲からゆっくりとゆっくりと空気を取り入れます。
床下は、夏最も温度が低い部分。外気温40℃にもなる空気も、床下に入り込むと25〜26℃に下がります。そして、中央部分の通気壁を上昇することで、ホコリや花粉などをふるい落とします。
この経路を通る事で、ホコリや花粉、砂塵を極力取り込まず、外気より温度が下がった状態で室内に空気を取り込むことができます。
エアコン上部にある吸気口から入った空気は、そのままエアコンに吸い込まれ、温度が下がり、湿気を除去した状態で、室内に放出されます。
そのため、3年経過したAir断北海道モデルハウス、1年経過したAir断東京モデルハウスのエアコンフィルターは、一度も掃除したことが無いのに新品同様
これが永久に続くとは言いませんが、一般家庭と比べると、その差は歴然。比べ物にならないほど綺麗である事はご理解いただけると思います。

さらに、ファンから排出される空気は、家の外周部である、“通気層”を高速で移動して、最終的に外壁の下部から外へ放出されます。
Air断ロゴマークにもなっている、この通気層の“空気の対流”が、家外周部を包み込むエアーカーテンの役目を果たし、外から伝わる熱気、冷気を遮断。高い断熱性能を発揮します。
こちらは、ガスバーナーによる熱をエアーカーテンの対流が遮断している動画です。
対流が無ければ10秒持たずに割れる風船が、対流がある事で10分経過しても割れません。

これが、Air断住宅が、夏涼しく、冬暖かい、極寒の北海道でもエアコンだけで全室暖かい、浴室暖房しなくても平気、クローゼットも暖かく、底冷えが起きない理由です。

ご理解いただければ幸いです。

「Air断のファンは、どのくらい音がするのですか?」




「Air断のファンは、どのくらい音がするのですか?」

ご質問がありましたのでお答えします。
こちらは、愛知実験棟室内です。
築17年の木造住宅を、Air断に改造してあり、33畳のリビングには9台のファンが取り付けられています。
実験棟なので、通常よりも多いファンを取り付けてあります。
まず最初に、全てのファンが止まった状態の騒音計値を御覧ください。
32デシベル〜33デシベル程度

この状態から全てのファンを稼働させます・・・
ファン稼働時の開閉音により、騒音計値が少し上がりますが、その後は35デシベル〜36デシベルをキープします。
3〜4デシベルほど増加しているのがおわかり頂けると思います。

一般的に、
40デシベルは
・図書館
・昼間の閑静な住宅街
・深夜の市街地

30デシベルは
・深夜の郊外
・鉛筆での執筆音
とされています。

Air断ファンの音は、気にならない程度だと思いますが、音に敏感な人は参考にして下さい。

ここからエアコンを稼働、騒音計が47デシベルに上昇しました。
エアコンの音は、各ご家庭のエアコンによって変わると思いますが、エアコンの音よりも小さいとご理解いただければ幸いです。

断熱材の遮音性について



「セルロースファイバーは、音が完全に消えると聞きましたが?」
「高性能グラスウールは、防音性が高いと聞きましたが?」

遮音性についてご質問がありました。
他のYouTubeで、セルロースファイバーを使用した騒音実験動画を確認しました。
確かに、「無音」になってますよね。

これを受け、弊社も騒音実験を行ないました。
各断熱材を段ボール箱に入れて、動画のように配置。6面全てが同じ断熱材で覆われています。

内部の空洞に、防犯センサーを入れて、同じ断熱材を入れた段ボールで蓋をします。
この時の騒音計の変化を記録しました。

まずは、グラスウール10kがこちら。
騒音計は73〜76㏈まで低下。

こちらは、グラスウール32k。
騒音計は65〜70㏈まで低下。

こちらは、スタイロフォーム。
騒音計は67〜70㏈まで低下。

こちらは、フェノールフォーム。
騒音計は71〜74㏈まで低下。

こちらは、セルロースファイバー。
騒音計は58〜62㏈まで低下。

最後に、U型断熱材。
騒音計は58〜62㏈まで低下。

セルロースファイバー、そしてU型断熱材が最も静かになりましたが、音が消えているわけではありません。

高性能グラスウールは、スタイロフォームと同等!それほど優秀とは言えない。

他の断熱材では、70〜74db程度。どれも似たり寄ったりだと感じました。

さらに、家の場合、サッシや開口部、吸気口などからの“音漏れ”もあるので、完全に音が消えるという事は無いと思います。
セルロースファイバーを施工した家の最終検査を行なった検査員も、決して無音では無かったと言います。

ただし、完全防音室を作りたい時や、1デシベルでも下げたい時にはセルロースファイバーは有効だと思います。


これらの情報がこれから家を建てる皆様のお役に立てれば幸いです。